第1回ピース・カフェ
『自衛隊と憲法ー日米の攻防』を観る
ながさき平和委員会は新企画として、今の情勢を気軽に語り合うピース・カフェを始めました。10月4日の第1回は、有機栽培コーヒーと手作りマフィンを味わいながら8月11日にNHKで放映された『自衛隊と憲法―日米の攻防』を観て語り合いました。
番組は湾岸戦争時の自衛隊海外派遣やPKO法成立時を中心に、米国が情報開示した機密資料や証言を元に、当時の日米間で何が話し合われていたのか、自衛隊をめぐる知られざる“攻防”を見つめるというもの。
(参加者の感想)
- 米国益に日本を使用する思惑でかかる露骨な圧力を前に、いろんな理屈をつけて何とか応えようとする政治家たち。日本を守るとして入隊した自衛隊員たちは、結局、米軍と共に戦争することにどう思っているのだろうか。
- 湾岸戦争でのお金の拠出は立派な戦争加担。後方支援含めて戦争に不可欠なのに、自衛隊を出さないと「貢献」にならないとする姿勢は問題だ。
- 9条がネックではなく、これまで米国を通した視線しかなく、9条を生かした外交をしてこなかったことが問題。それに触れていないから放映できた?
- 当時の海部首相が米国の派兵要請に「憲法9条に抵触する命令を自衛隊に出せない」と真っ向から反対したことは驚きだ。証言にあったように戦争体験が根幹にある。内閣法制局も要として武器使用に対してブレーキをかけていた。当時の自民党政治はひどかったが最近の政権と比べるとまだ民主的だった。
- けっこう強いメッセージを感じた。後藤田元官房長官の「蟻の一穴論」には納得。あのときのPKO法を皮切りに事態は現在の危険な状況まで広がってしまった。
- 戦闘行為で亡くなった人の名はないという自衛隊殉職者の碑。9条が歯止めになってきた。
- 武器を売りたい側が政治を握り、利益で動いている気がする。その力は強大で、国民には真実を知らせずに上手に言葉巧みに世論誘導して騙している。日本国民は批判的精神がない。
- 何も考えていない人が「アッ」と思うような戦略的DVDをつくって広げていく必要があるのでは?平和委員会でできたらいい。
(2013年10月5日)