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核兵器も原発もない人類社会へ

「核兵器全面禁止のアピール署名」2周年の集い

 2月16日、「核兵器全面禁止のアピール署名」2周年の集いが開かれ、約110人が参加しました。

 県原水協代表理事の大矢正人さんがあいさつ。北朝鮮の核実験は絶対認めることはできないが理性的な対応で解決すべき。このことは安保理決議でもふれられているがほとんど報道されない。核兵器廃絶をめざそうという国連の動きをバックアップするためにもアピール署名が重要だと訴えました。

 長崎被災協事務局長の山田拓民さんが特別報告。被爆70周年をめざして国家補償の援護法制定を求める運動の支援をよびかけました。

 記念講演は日本原水協代表委員の澤田昭二さん。「核兵器のない世界へ・非核平和の日本—ヒロシマ・ナガサキ・フクシマから学ぶ」と題して、人類史的に見た原爆投下の意味、原爆のメカニズム、放射線被ばくの影響、核兵器禁止条約体制への展望などについて語りました。

 19世紀後半から武器使用を制限する潮流が大きくなり、原則として武器使用を認めない国連憲章が誕生した。しかし原爆投下はその後の核兵器で相手を脅す態勢づくりの引き金となり、人類史の発展を妨げてしまった。

 米国は原爆投下の非人道性を指摘されないように、長期的広範囲に影響の出る放射性微粒子による内部被ばくの実態を隠蔽した。その暗点が世界の放射線関連の科学界に巣くっている。

 フクシマの事故は建屋爆発が原子炉停止から数日後だったことが幸いした。半減期の短い放射能の強いものが減衰してしまっていたからだ。だが放射性微粒子による影響は予断を許さない。国がしっかりしたケアをしていくべきだ。

 北朝鮮は核兵器禁止条約の交渉に参加する意思があることは国連総会での核兵器決議に対する態度からわかる。私たちの署名運動もここにつながる。原発を核兵器保有の見返りとしているNPT体制の下で核兵器禁止条約交渉を開始させ、核兵器禁止条約体制へ転換させることで原発推進もなくなる。絶好のチャンスだ。

(2013年2月17日)