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強襲揚陸艦の母港、佐世保市は
オスプレイ配備中止を求めよ

 7月12日、佐世保原水協と佐世保市平和委員会は、佐世保市長へ、MV22オスプレイの配備中止を求める申入れをしました。

 これは、米政府が、同機の普天間基地配備計画を、6月29日、日本政府へ正式に通告したことに対しての申入れです。当局は、末竹健志副市長が応対し、申し入れ書を受け取りました。

 仲井真沖縄県知事は、「配備を強行したら、全基地閉鎖という動きに行かざるを得ない」と日米政府を強く非難しました。沖縄県議会は、8月5日に、オスプレイの県内配備反対の県民大会開催を決定しました。また、同機の低空飛行訓練が、沖縄をはじめ、九州、四国、本州など7つのコースで行われることが明らかとなり、関係自治体から抗議の声があがっています。

 オスプレイは、試作段階から、そして最近でも、死亡者も発生する墜落事故を繰り返しています。また、米国防総省自身が、オートローテーション機能がないと認めていることも明らかになっています。このように危険な欠陥機を日本国で運用することは国民の安全を脅かします。

 さらに、佐世保基地は、このオスプレイを搭載する強襲揚陸艦ボノム・リシュールの母港であり、同機を搭載したまま帰港する可能性があり、運用如何では、佐世保市民にも直接に重大な危険をもたらすことになります。

 申入書は、このような趣旨に基づいて、オスプレイの日本への配備中止と運用計画の情報公開を日本政府へ求めることを要望しました。

 副市長は、「国へ問い合わせたが、当市周辺での同機の具体的な運用計画は聞いていない(知らない)ということであった」、「今後の動向をみながら、国へ情報を求めたい」、「配備中止については、市長へ伝える」など答えました。

 私たちは、「米軍基地をかかえる14都道府県でつくる渉外知事会が、10日、政府へ、『地元の意向を尊重せよ』と緊急要請をしているが、佐世保市もこれに沿って声をあげてほしい」と重ねて要望しました。

(2012年7月13日)


2012年7月12日

佐世保市長 朝長則男様

MV22オスプレイ配備中止を求める申し入れ

原水爆禁止佐世保協議会理事長 山下千秋
佐世保市平和委員会会長 篠崎義彦

 米政府は、6月29日、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを米軍普天間飛行場に配備する米海兵隊の計画を日本政府に正式に通告しました。

 森本防衛大臣からこの計画の説明を受けた仲井間沖縄県知事は、記者会見で、「配備を強行したら、全基地即時閉鎖という動きに行かざるを得ない」と強く日米両  政府を非難しました。

 沖縄県議会(喜納昌春議長)は、8月5日午後3時から宜野湾海浜公園でオスプレイの県内配備反対を求める県民大会を開催することを決定しています。

 また、オスプレイの低空飛行訓練が、九州、四国、中国、本州、など7つのコースで行われるということも明らかになり、関係自治体から次々と抗議の声があがっています。

 オスプレイは、試作段階から墜落事故をくりかえし、最近でも4月にモロッコで、6月にはフロリダで、死者を含む事故を起こすなどその危険性が明らかになっているからです。

 米国防総省自身が、オスプレイはエンジン停止時でも安全に着陸できる自動回転能力が欠如しているというまとめを行っていることも、内部文書で明らかになりました。

 このように危険な欠陥機を日本国で運用することが、日本国民の安全を脅かすことは明らかです。それにもかかわらず、米軍の軍事上の都合を日本国民の安全よりも優先させる日本政府の態度は許されません。

 佐世保基地には、このオスプレイを搭載する強襲揚陸艦ボノム・リシュールが、4月に従来のエセックスに代わり配備されました。同艦は、オスプレイ搭載のためにわざわざ改良工事が施されています。まさに、ボノム・リシュールは欠陥機オスプレイのホームグランドの役割を担わされることになります。

 オスプレイにかかわる「環境レビュー」には、佐世保近辺での離発着訓練などは一切言及がないようです。しかし、AV8ハリアー搭載可能のエセックスが、かって、同機を搭載したまま母港佐世保に帰港したこともあります。オスプレイの運用如何では、佐世保市民の安全にも直接、重大な危険をもたらすことになります。

 市民の安全を確保するうえで、このまま手をこまねいていてよいのか、ということが今問われています。

 以上の趣旨により、次のことを要望いたします。

  1. 危険なオスプレイの日本への配備計画を中止するように日本政府に求められたい。
  2. オスプレイの運用計画の情報を公開するよう日本政府に求められたい。

以上