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着々と機能強化が進む佐世保基地

【LCAC新駐機場が完成へ】

 約250億円の「思いやり予算」を投入して西海市の米軍横瀬貯油所内に建造中だったLCAC駐機場が3月末までに完成することになりました。この3月、LCACの乗り入れと試運転施設の性能確認、騒音測定が行われました。当初は現在の崎辺から3往復の予定でしたが、3月2日(復路は6日)と12日(復路は19日)の2回に変更となりました。福岡防衛局は西海市内3カ所と佐世保市内1カ所で騒音測定をしましたが結果はまだ未公表です。


格納庫3にLCACを確認(3月19日)

 7隻のLCACは日米間での施設提供手続きなどが済み次第、移駐することになりますが、時期は未定といいます。また佐世保のように事前に運用の連絡が西海市にあるのか、米兵がどのように通勤するのかも不明です。さらに現在の駐機場である崎辺地区の返還時期も、跡地利用もまったくわかっていません。米軍への新施設提供のみが着々と進められています。

【強襲揚陸艦が交代へ】
 佐世保基地は沖縄の第31海兵遠征部隊を輸送する強襲揚陸艦隊の母港です。同部隊は見直しの始まった「再編計画」でも沖縄に残留するとみられています。強襲揚陸艦エセックスは4月にもボノム・リシャールと交代することになります。ボノム・リシャールはエセックスよりも6年後に就役した強襲揚陸艦で、昨年、近代化修理とメンテナンス改良が施され、最も能力の高い揚陸艦といいます。
 すでに垂直離着陸機オスプレイの着艦訓練を済ませるなど、普天間飛行場へのオスプレイ配備と軌を一に佐世保に配備となります。

【佐世保にも最新型原潜が寄港】

 3月19日、最新型バージニア級の原潜ノースカロライナが寄港しました。同型艦はすでに横須賀やホワイトビーチにはたびたび寄港していますが佐世保寄港は初めてです。
 「9.11」後、報道機関等への寄港情報の事前公表が取りやめとなっていますが、今回で150回目となりました。差し迫っていないにも拘らず、テロの危険性を口実に、これまでの全寄港のほぼ半数が「事前非公表」という異常な状態で、なし崩し的に、これが通常の姿とされ兼ねません。

(2012年3月21日)