ホームニュース一覧2012

「核」と決別して新しい世界へ

さようなら原発ナガサキ集会

 東日本大震災からちょうど1年となる3月11日、列島は鎮魂の祈りと原発ゼロへの決意に包まれました。長崎市でも立場の違いを乗り越えて「さようなら原発ナガサキ集会」が開かれ、会場となった中央公園にはに約1000人が集まり、ライブとトークに聞き入りました。

 呼びかけ人を代表して藤田祐幸さんがあいさつ。福島の汚染瓦礫の受け入れが問題となっているが、焼却すると(容積が減るために目方当たりの)放射能値が高くなる。これをどう処分するのか検討されていないと指摘。放射能に対する向き合い方は、拡散させずに閉じこめるか、汚染地から避難するしかない。再稼働を絶対に許さず廃炉にしていく決意を新たにしようと訴えました。

 福島市から福岡県内に避難している宇野朗子さん(ハイロアクション福島)は、原発事故で日々の暮らしが根こそぎ奪われた悲しみを、静かな口調で、一言一言に重みのある心に響く言葉で語りかけました。そして「核といのちは共存できない。いのちの未来のために核の幻想と決別しよう。絶望と希望を胸に、終わらない原発震災の2年目を踏み出した。核と決別する新しい世界、新しい生き方を求めて歩み続けていきましょう」と呼びかけました。

 原発ゼロ連絡会の代表世話人でもある弁護士の熊谷悟郎さんは、玄海原発の廃炉を求める訴訟は原発をなくす運動の正当性を法廷で明らかにしていくという意義があると述べました。裁判所もまた安全神話につかってきた。原告団は3000名を超えたが、これを1万人にし、様々な立場の人たちが参加していることを裁判所に伝え、国の原子力行政を改めさせる力にしていこうと訴えました。

 集会終了後、参加者は思い思いのアピールをしながら湊公園までパレードを行ないました。

 ながさき平和委員会では核のゴミ(袋)を満載したリアカーを引くゴジラ(の被り物)のパフォーマンスを披露。子どもたちが恐々と歩み寄ったり写真を撮ったりと、歩く先々でひときわ目を引きました。また、ゴジラのシルエットに原発事故の写真をコラージュ風に貼り付けたパネル、傘にメッセージや原発建屋を乗せたデコレーションも目立ちました。

(2012年3月12日)