2月10日から大分県の陸自日出生台演習場で始まる米海兵隊の実弾射撃演習用の弾薬が7日朝、佐世保の前畑弾薬庫から運び出されました。
日米政府は沖縄県民の負担の軽減と称して、沖縄の県道104号越えの実弾砲撃演習を本土5ヶ所に分散移転。日出生台では3年連続9回目となります。沖縄と「同質同量」と言いながら内容は年々エスカレート、沖縄では実施しなかった夜間演習、小火器や機関銃を使った砲座護衛演習も行われています。
朝7時過ぎ、日通の大型トラック8台が前畑弾薬庫の中にはいりました。演習で使用する155ミリ榴弾などを積載し、午前10時半過ぎに弾薬庫を後にし、西九州自動車道から高速道路を経由して午後2時前に日出生台演習場に到着しました。
佐世保原水協や平和委員会、佐世保地区労などは干尽町の沿道で抗議集会を開きました。佐世保原水協理事長の山下千秋さんは「日出生台には四千数百ヘクタールにも及ぶ演習場があり、沖縄ではできなかった射程の長い砲撃演習が行われている。市民の安全を脅かす米海兵隊の横暴を許さず、危険な弾薬庫の撤去を求めていこう」と訴えました。参加者は弾薬を積んだトラックに「砲撃演習反対」と抗議の声を上げました。
九州防衛局はテロ対策を理由に搬送日時やルートを明らかにしません。佐世保市は事前に連絡をうけていますが九州防衛局の要請で非公表としています。十分な警備もなく一度に大量の弾薬が高速道路を搬送されていきます。事故に巻き込まれたら大惨事です。テロ対策を口実に逆に地域住民の生活を脅かす事態ともなっています。
(2012年2月8日)