1月24日、「原発ゼロをめざす長崎連絡会」の結成総会があり、85名が参加しました。
長崎民医連の山口喜久雄さんが経過報告。準備会の立ち上げ以降、福岡の原発集会や1000万署名、九州玄海訴訟の学習会などを取り組みながら、幅広い原発ゼロの運動を進める組織のあり方を検討してきたと述べました。
そして会の目的を「自然エネルギー中心の社会を求める人々と共同して一日も早く原発ゼロを実現する」こと、当面の活動として、アクション・ナガサキと連携しながら(1)街頭宣伝行動、(2)3.11さよなら原発ナガサキ集会の成功をめざす、また(3)玄海訴訟の支援、(4)連続学習講座、(5)ホームページでの情報発信などに重点を置くことが提案され、確認されました。討論ではこの間の取り組みなどが報告されました。
総会後、冨塚明さん(長崎大学環境科学部准教授)が「『原子力』に頼らない社会を展望して」と題して記念講演。冨塚さんは「原発も核兵器も根本原理は同一。だから英語では共に「核」を使う。諸外国では通じない『原子力』という言葉が日本で使われてきたのは、核兵器と違って安全なのだと洗脳するため」と主張しました。
そして軽水炉原発は強制冷却が不可欠、プルトニウムが自動生産、労働者被ばくが不可避、生み出されたエネルギーの1/3しか電気に換えられないなど、核廃棄物問題とあわせ重大な欠陥を抱えていると指摘しました。原発推進のために自治体に入る様々な交付金や寄付金の原資はすべて電力料金であることも明らかにしました。
またこの冬の供給状況を示しながら、電力会社は十分な供給能力があるにもかかわらず、少なめに公表して危機感を植えつけ、再稼働にもっていこうとしているのではないか、と批判しました。
その一方、日本の自然環境は莫大な再生可能エネルギーを秘めているが、電力会社はその発展を阻害していること、大手企業は十分な技術を持っているのに「国内需要がない」ので海外に進出している実態を明らかにし、原発に頼らない社会は十分に可能だと結びました。
(2012年1月25日)