原発と原子力軍艦と安保を考える
新原昭治講演DVD上映会
12月2日、ながさき平和委員会は「原発と原子力軍艦と安保を考える」をテーマに12月例会を開きました。
今年の9月8日、安保条約調印60年学習のつどいで、国際問題研究者の新原昭治さんが講演したDVDを上映しました。
新原さんは入手した米解禁文書を駆使し、米核戦略にしたがって日本への原発導入が仕組まれていった経緯を解説しています。また原子炉メーカーであるジェネラル・ダイナミックス社とアメリカ海軍の命を受けてウォルト・ディズニーが1957年に制作・出演した「Our Friend the Atom」(邦題:我が友、原子力)を使って、いかに原発のプロパガンダ(宣伝戦)が展開されたかを紹介しています。
このDVDを観た後で、感想や意見を出しあい、話は平和運動のあり方にまで発展しました。
- 「平和利用」演説が実はその3/4の内容が核兵器にかかわるものであったこと、アイゼンハワーの時代に最大の核軍拡が行われたこと、両者は一体で進められてことを実感した。
- ヒロシマ・ナガサキは実験だった。それをいかして世界戦略をつくった。何の痛みももっていない冷酷さ、自分たちが制御できないものを広げていったことに怒りをおぼえる。
- 自民党の石破議員の「いつでも核兵器をつくれることを暗に示す核抑止力としての原発は必要」という発言はアイゼンハワーの「核の平和利用」とつながる。
- 原発が安全性抜きにして開発してされてきたことに怒りを覚える。そしてヒロシマ・ナガサキの「犯罪性」も隠ぺいされた。プロパガンダは今にも通ずる話。
- ディズニーの映画と大阪市長選挙など通ずるところがある。橋下や小泉は人の心をつかむ話がうまい。わかりやすいアニメがあったらいい。ぜひ「ちーたん」で展開を。
- 「心理作戦」が60年前から行われていることに驚いた。しかも総力を挙げて。日本のマスコミが体制寄りの中でどう対応していったらいいのか。閉塞感を打破するために国民が「おかしい!」と声を上げるような状態にもっていくにはどうしたらいいかが課題。行動を通して矛盾を解決する経験をすれば人は変わると思うのだが。
(2011年12月3日)