9月10日、陸上自衛隊相浦駐屯地所属の西部方面隊普通科連隊ら約200人による武装バレードが、佐世保市中心部の三ケ町・四ケ町アーケード商店街で行われました。武装パレードは、02年から始まり、台風接近にともなう部隊出動のために中止となった06年以外、毎年行われてきました。隊員は迷彩服姿で小銃などで完全武装し行進を行いました。
抗議行動には佐世保平和委員会、原水協、県平和委員会などから約30名が参加しました。
西部方面隊普通科連隊(660名)は、02年に相浦駐屯地に創設された、わが国最初の「有事即応部隊」で、事実上の日本版“海兵隊”です。06年から毎年、米海兵隊基地で約3週間にわたる共同訓練を行い、米海兵隊から直接、強襲上陸の手ほどきを受けています。
今年のパレードは巧妙に行われました。だれもが否定しない自衛隊の東日本大震災支援—だが主要任務ではない—を前面に出して部隊の本質をオブラートに包みました。被災地支援に従事した隊員を先頭に—彼らは銃を携帯することなく行進!続いてハイチ派遣国際救援隊。本隊は現在派遣中のため、たった3名。敢えてプラカードを持たせて「派遣中」をPR。
今回、強く感じたのは私たちに対する警察の威圧が一層厳しくなったことです。昨年までは私たちなどが抗議する場所にも自衛隊員が前面に出て警備にあたっていましたが今年は警察官だけになりました。また今回、自衛隊の責任者らしき人が私たちの所に来て「今日は、自分たちが佐世保市から借りているから」と退去を求めてきました。これには「憲法19条=思想・信条・表現の自由」を主張してやり過ごしました。しかしその後、警察官が来て退去を命じたのです。そのため佐世保地区労が借りている島瀬公園の一画を借りての抗議行動を余儀なくされました。
一番不思議に思ったのは、何時も私たちなどが抗議行動をしている場所で、早くから佐世保市PTA連合会が東日本震災救援募金のバザーと街頭募金行動を行い、警察は一言も言わなかったことです。バレードが終わると直ちに片付け始めました。事前に打ち合わせでもしたように。
私たちは地区労の皆さんと一緒に「自衛隊の軍事パレード反対!」「こどもたちに銃をみせるな!」「憲法9条を守れ!」と抗議のシュプレヒコールをあげました。
主要任務でない災害害派遣・国際救助を前面に出して
(2011年9月11日)