7月24日〜27日、佐世保配備の海自護衛艦「ゆうだち」が長崎港常盤埠頭に接岸しました。
一般公開は25・26日の午前と午後に行われ、自衛隊の入隊相談コーナーやグッズの販売など盛んに広報活動を展開しました。制服試着コーナーでは制服やヘルメットを着けて携帯カメラで記念撮影を呼びかけていました。
「ゆうだち」は三菱長崎造船所で年次検査を受けた後、昨年12月1日〜5月9日、同じ佐世保配備の護衛艦「きりさめ」とともにソマリア沖の海賊対処のために海外派兵されました。
約5ヶ月間に2隻が護衛したのは合計32回287隻。甲板での展示では各国の艦船からの感謝のメッセージが見られるようになっていました。その隣には「立入検査隊は凶暴な海賊から身を守るため」に人型標的を撃つ訓練をしている写真もありました。
防衛省によると海賊対処法に基づいて護衛した累積隻数は以下のとおり。日本船籍の護衛は1%にも満たない!(11年6月末)
日本籍船 12隻
日本の運航事業者が運航する外国籍船 424隻
その他の外国籍船 1422隻
自衛隊はジブチ共和国に拠点を置き、陸海空の部隊を常駐させていますが、6月1日、「新活動拠点」=初の海外基地を開所しました。
総経費は約47億円で、12haの敷地に哨戒機の駐機場と格納庫、7棟の宿舎、厚生施設、事務所などを整備しました。
一方、外務省によると昨年、ソマリア沖・アデン湾での海賊行為の発生は219件(08年は111件、09年は218件)。今年に入ってすでに昨年同期を上回る170件が発生、海賊行為はいっこうに減らず、むしろ増加しています。
武器を持った軍隊の派兵よりも無政府状態となっているソマリアの再建に向け、国際的な支援が急務となっています。
(2011年7月28日)