3月24日、憲法改悪阻止長崎県共同センターの2011年度総会が行われました。
開会のあいさつで、県労連議長の川崎一宏さんは「この大震災は、災害に強い国づくりをしてこなかったことが最大の問題。今後の復興が道州制の導入やさらなる市町村合併にならないように、憲法を活かした復興をめざそう」と述べました。
総会では冨塚明さん(ながさき平和委員会事務局長)が「『脅威』と『抑止』の虚構〜米戦略と新防衛大綱を考える〜」というテーマで記念講演を行いました。冨塚さんは、尖閣諸島問題を口実にした「中国脅威」論や、米軍基地と安保条約「抑止力」論の本質を解明。アメリカの世界戦略の下ですすめられる新防衛計画と自衛隊増強の危険な実態をうきぼりにし、憲法を守り生かす活動の大切さを強調しました。
また質問に答える形で「米軍や自衛隊の被災支援」について言及。「援助はありがたいことだが、武器はいらない。そこが重要。今後、自衛隊に対する賛同者が増え、憲法9条を守る点からは厳しくなるだろう。しかし何兆円もかけて整備してきた戦闘機は役に立っていない。だから、『海外に出かけて行って人を殺すような装備等の軍事費を削れ』を訴えて自衛隊の質を変えていく世論を形成することも可能だ」。
続いて、この1年間の県共同センターの取り組みの経過報告と提案が行われました。
討論では「いま原点に立ち返って『共同センターは何をするところなのか』をみんなで確認することが必要」、「生存権、営業権、教育権など憲法に関わる問題について、それぞれの団体が提起して、共同で宣伝活動などに取り組めたらいい」、「特定の人たちだけに集中してしまっている。担う人を増やさなければ駄目だ。そのためには各団体が一人でも新しい人を連れて参加することが大切」等の意見が出されました。
まとめとして、(1)憲法に関わるそれぞれの団体の要求・課題を提起してもらい、共同で学習や運動を進める。(2)広がりが実感できるような運動を作り上げることを確認しました。
(2011年3月25日)