佐世保で6年ぶりとなる大会では多彩な企画が催され、最終日には「全体集会III・もう基地はいらない!ピースパレード」が行われました。
佐世保公園での集会では、現地実行委員会の山下千秋さんが、「熱い、熱い皆さんの平和への思いを受け止めることができました。非人間的な苦しみをもたらしているアメリカの戦争を支えている佐世保基地の現実を市民に知らせ、現地で“基地はいらない”の新たなたたかいをすすめていきます」と決意表明を行いました。
行動提起では、全国で基地撤去運動を前進させること、安保条約の廃棄にむけた学習と運動を広げることが呼びかけられました。
集会後、参加者は連帯旗や横断幕を掲げて繁華街のアーケード内をピースパレード。「佐世保から、沖縄から、日本から基地をなくそう」と市民に呼びかけました。ながさき平和委員会ではパレードに向けて様々なデコレーションを作成し、行動を盛り上げました。
2日目は2つのシンポジウムと9つの分科会が行われ、夕方からの「全体集会Ⅱ」では基地移設反対集会を成功させた徳の島町長の挨拶や、全国の草の根パフォーマンス、長崎県民商女性部の100人ダンスが繰り広げられました。
シンポでは、初めて知ることばかりでした。中でも小泉親司さんが話された、尖閣諸島が日本の領土だという根拠や初めは 中国も認めていた経緯、“国民の主権を守ることが安全保障だ”という話が一番心に残りました。討論を聞く中で、アメリカの考えること、狙いを知ることで、 「抑止力」といわれているものの正体や背景が分かってきました。
全体会の発言で、徳之島の村長さんの基地反対運動を取組むまでにはマスコミ の世論操作や住民の葛藤など色んな事情があったことを知り、「基地ノー!」の 運動を起こし、継続する住民の生の苦悩がどんなものかが少し分かりました。
佐世保の街は、軍用の道路整備が進み、LCACの新基地建設やハウステンボス横の米軍住宅の建設計画など、米軍のために国民の税金がどんどん使われていることに腹が立ちました。また、SSKのドックが地位協定によっていつでも米軍に明け渡さなければならないという事も知り、船で働くものとして怒りを覚えました。
初めての平和大会参加でしたが、本当に色んなことを勉強することができ、とてもよかったです。
「安保は抑止力なのか」を問うシンポジウムー日本を外から見た米・韓の海外代表の発言は明快で、現在のアジアとその中の日本の状態が、とても鮮明に見えてきた。自分自身、もっと日本や他国の歴史を学び、また平和委員会では「安保」をもっと柔軟に語り、戦略的に宣伝・発信していく役割を果たさなければと強く思った。以下、印象に残った主な発言。
(2010年12月6日)