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恒例行事と化した陸自の武装パレード

 今年もまた陸上自衛隊相浦駐屯地の隊員ら約200名による武装行進が佐世保市三ケ町・四ケ町のアーケード街で行われました。

 同駐屯地創立55周年記念行事の一環を名目に、陸自飯塚・小倉駐屯地の音楽隊約20名を先頭に西部方面普通科連隊約180名が迷彩服を着用し、弾を込めていないとはいえ小銃を携え商店街アーケードを異様な雰囲気にさせ、軍事パレードを行いました。

 同部隊は、2002年3月に設立された、わが国最初の「有事即応部隊」で、事実上、陸上自衛隊の“海兵隊”部隊です。

 佐世保平和委員会、佐世保原水協は佐世保地区労の皆さんと隣り合わせで11時から抗議集会を行いました。周辺は、警察や自衛隊の警備がものものしく、昨年までは仕切りをする物は何もなかったが今年は用意され「自衛隊が道路使用許可をとっている」(警察)と平和委員会と原水協を排除しようとしましたが、参加者はこれに厳重に抗議し、その場所でそのまま抗議行動を行いました。

 三ケ町、四ケ町は天下の公道です。それを警察が「自衛隊が道路使用許可をとっている」といって、正当に抗議する市民を排除する。この行為は、戦前、徴用という事で私有地等を強制的に軍のために勝手に使用させることに繋がるところまで来ていることに言論の自由に対する危機感を持ちました。

 また、弾は入っていないとはいえ、迷彩服で小銃を携え整然とした行進を目の前にして、この部隊が06年から毎年、米海兵隊基地で約3週間にわたる共同訓練を行い、米海兵隊から海兵隊の能力(人を殺すことを始め戦争に必要なもの全て)を受けているか思ったら、戦慄を覚えるとともに自衛隊の現在の任務の中心がアメリカに協力し米軍と共に海外で人を殺すことにあると実感しました。

 さらに、ベビーカーの子どもに歓迎の小旗を振らせる若い夫婦や孫に小旗を振らせるお年寄りの姿が目に付き、複雑な気持ちにもさせられました。

(2010年9月12日)