佐世保倉島岸壁に係留されている掃海艇やくしま(左)と同うくしま
3月10日、海自佐世保基地に最新鋭の掃海艇「やくしま」が配備されました。「やくしま」は「ひらしま」型掃海艇の2番艇でユニバーサル造船・京浜事業所で建造され、3月6日に海自に引き渡されました。昨年の「ひらしま」に続いて新造艇の配備です。「やくしま」の配備で、「とよしま」が下関基地隊に転籍になり、佐世保の掃海艇3隻体制には変化はありません。
掃海艇は20ミリ機関砲(毎分450発のバルカン砲)を備えています。そして、そもそも機雷の敷設がされているところに派遣されることが前提であり、いわば紛争地への派遣を想定したものです。
これまで「機雷等の除去」は自衛隊法では「雑則」に位置づけられていました。南極観測に対する協力と同程度で、本務に支障がなければやってもよい「アルバイトメニュー」に過ぎませんでした。それは日本周辺にはすでに機雷はなく、自衛隊が海外に出て機雷処分をるなど想定していなかったからです。ところが、防衛庁が「省に格上げ」になった際に、自衛隊の海外での活動が法的にも「主要任務」となり、「機雷等の除去」も「雑則」から「自衛隊の活動」に「格上げ」されました。
最新鋭の2隻が佐世保に配備されたのも、米海軍佐世保基地の掃海艦の存在と無関係ではないでしょう。
(2009年3月12日)