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ブルーリッジは長崎に来るな!

ステニスは佐世保に来るな!


揚陸指揮艦ブルーリッジ(05年11月 米海軍横須賀基地)

 1月23日、長崎県は揚陸指揮艦「ブルーリッジ」が2月5〜9日、「親善と友好」を目的に長崎港に入港すると発表しました。米軍艦の長崎寄港は4年連続という異常な事態です。

 一方、2月下旬には米原子力空母ジョン・C・ステニスが佐世保に寄港するとの報道がなされました。こちらも4年連続ですが、最近の3隻は半年間隔で、明らかに佐世保が準母港の位置づけになっていることを示しています。米軍事拠点の強化はゴメンです。

 ブルーリッジ(1万9200トン、乗組員約1100人)は米海軍横須賀基地を母港とする米海軍第7艦隊の旗艦で、ベトナム戦争以来、幾多の攻撃の指揮艦として米世界戦略に加担してきました。長崎への寄港は95年以来、2回目となります。

 1月8日に長崎海上保安部から県に入港するという連絡があり、15日には藤井健副知事と長崎市の智多正信副市長が外務省を訪れ、「県民感情を損なうばかりか、日米の友好関係に影響を及ぼす恐れがある」として、入港回避を要請しました。23日、金子原二郎知事は「被爆地の声が全く聞き入れられず非常に残念」、田上富久市長も「被爆地の不安をかきたてる入港は容認できない」とコメントを発表しました。

 県と市の回避要請を無視してまで入港を強行するのであれば「親善と友好」には成りえません。毎年この時期の寄港は「被爆地長崎への寄港」を定着させるための寄港に他なりません。

(2009年1月24日)


米国艦船「ブルーリッジ」の長崎港入港に
関する長崎市長コメント

 本日、長崎港の管理者である長崎県から、2月5日から9日まで、米国海軍第7艦隊旗艦「ブルーリッジ」の長崎港入港が決定したとの連絡を受けました。

 艦船の長崎港入港には、これまでも入港回避の要請をくりかえしてきており、今回も米国及び日本政府に強く要請しました。

 特にバラク・オアバマ第44代大統領が就任したばかりであり、米国政府の今後の核兵器削減の取り組みへの期待が高まっていただけに、被爆地の声がまったく聞き入れられることなく、艦船入港が決定されたことははなはだ遺憾であります。

 長崎市としては、被爆地の不安をかきたてる艦船の入港は容認できることではなく、長崎県と連携して、米国と日本政府に、今なお後障害に苦しむ被爆者の実態や、被爆地の市民感情を訴え、入港回避への理解を求めていきたいと考えております。

平成21年1月23日   
長崎市長  田上 富久