陸自の武装パレードは中止せよ 10月14日、佐世保平和委員会と原水爆禁止佐世保協議会は陸自相浦駐屯地に対し、西部方面普通科連隊の軍事パレードの中止を求める申し入れを行いました。
応対した陸自第三教育団本部総務科長の南信男二等陸佐は、申し入れの趣旨はきちんと伝えると述べました。 参加者からの「なぜ、最初は単なる行進から、完全武装してのパレードに変えたのか」との質問に対し、陸自側は「ありのままの姿を通して、市民の理解を得たいからだ」と答えました。これに対し、参加者は「西部方面普通科連隊は米国本土まで出かけ米海兵隊から指導をうけ、米軍の補完部隊として作戦能力を高めている。ありのままの姿を通して市民の理解を得るとは、まさに米軍の補完部隊としての姿に理解を求めようとしていることを認めたものだ」と反論しました。 陸自相浦駐屯地司令 若生明智一等陸佐 様 軍事パレード計画中止をもとめる申し入れ書 2008年10月14日 原水爆禁止佐世保協議会理事長 山下千秋 報道によりますと、有事即応特殊部隊(陸自相浦駐屯地西部方面普通科連隊)が、10月18日、佐世保市中心街において完全武装したままで軍事パレード行うとのことです。 戦争しない国をねがう佐世保市民に対する、露骨な挑戦にほかならず、怒りを込めて抗議します。ただちに軍事パレード計画の撤回をもとめます。 そもそも、自衛隊は戦争放棄と戦力不保持を大原則にした日本国憲法9条に反する存在です。さらに、政府は防衛庁を防衛省に格上げしたリ、自衛隊法改悪によって、専守防衛の建前をかなぐり捨て、海外派兵を本来任務にしてきました。陸自相浦駐屯地に02年創設された西部方面隊普通科連隊は、有事即応特殊部隊として、米軍と一緒に戦闘するために、米国本土に渡り、米海兵隊の指導を受け本格的な海外派兵態勢づくりを進める陸自の作戦能力をいっそう強化してきました。寄港した原子力空母部隊とのEOD訓練も行ってきました。 軍事パレードは日本をいっそう深く米世界戦略に組み込む在日米軍再編・日米軍事一体化路線に沿ってのこうした成果を市民に誇示するものです。 自国防衛などではなく、無法な戦争を世界各地で展開する米軍の補完部隊としての役割をになう自衛隊の認知を迫るものです。 6回目になる軍事パレードは、いよいよ恒例化定着させようとしているように思われます。 アフガン戦争は7年、イラク戦争は5年経過しようとしていますが、アメリカが起こした無法な戦争は、軍事的にもゆきづまり、いまや急速に国際的な支持を失い、完全に破たんしようとしています。紛争は戦争ではなく、話し合いで解決するという平和の流れが世界の流れです。イラク自衛隊海外兵は、憲法にもイラク特措法にも反するという司法の判決も確定しました。とうとうイラクから撤退せざるを得なくなったのも当然です。 海自のほうは、なお、インド洋への自衛隊派兵に固執しようとしていますが、世界の流れにも、逆行するものです。もはやなんでもアメリカの指図どおりに自衛隊を海外に派兵することも、憲法まで変えて戦争できる国づくりもやめるべきです。 軍事パレードの突き進む道は戦争への道です。 私たちは、同じ佐世保市民として、他国の人を殺傷してもらいたくないし、西部方面隊の誰一人として命を落としてもらいたくないと心から願っています。 要請事項
(2008年10月15日) |
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