戦争支援の給油新法 延長許すな!
憲法改悪阻止県共同センターが街頭宣伝

 米軍などのアフガン報復戦争に加担する「給油新法=新テロ特措法」の延長案が急きょ、臨時国会で早期成立へ向けて動きはじめました。「早期解散」をめざす民主党が、これまでの「阻止」の態度を突然変え、早期採決を容認したためです。

 憲法改悪阻止県共同センターは10月10日の夕方、長崎市の大丸前で「戦争支援の給油活動やめよ」と、市民に約700枚のビラを配り、インド洋やイラクからの即時撤退と「自衛隊の海外派兵反対」署名を呼びかけました。
 あわせて「憲法9条を考えるシール投票」も実施しました。

テロは軍事力ではなくせない

 米軍のアフガンへの空爆開始から7年になりますが、「テロとのたたかい」は集束するどころか完全に泥沼化し、アフガンへの大幅な増兵が検討されている状況です。

 米軍とも関係の深い調査期間である、米ランド研究所は08年7月31日に「どのようにテロリストグループの息の根を止めるか」という報告書を公表しました。その中では次のような提言がなされています。

  • 「テロとの戦い」というレッテルを捨てる。
  • テロリストは聖戦士ではなく犯罪者とみなすべきだ。またわれわれの分析は、戦争でテロを解決することはできないことを示している。
  • 現在の軍事力に依存したものから、より効果の高い警察や情報機関を活用するものに転換すべきだ。

 その根拠として「軍事力がテロ組織壊滅の主因となったことはほとんどなく、調査対象期間中にテロ組織をほとんど解体できていない」ことを調査結果から指摘しています。

 ランド研究所は1968年から2006年までのテロリストグループの動向を調査しました。648あったグループのうち、現在も活発な活動を展開しているのは244、分裂してしまったものが136、残りの268が様々な手段で解体となりました。

 この268グループのうち、軍事力で壊滅できたのはわずか20(7%)に過ぎません。大半は政治的解決(43%)か、警察や情報機関による組織の解体や、指導者の拘束あるいは殺害(40%)によるものでした。(残りの10%はテロリスト側の勝利によって解散)

(2008年10月11日)