「ちょうかい」がSM3発射実験へ


三菱長崎造船所で「ミサイル防衛」用の改造工事を終え、佐世保港に停泊する「ちょうかい」

 9月9日、「ミサイル防衛」用の改造工事を終えたイージス護衛艦「ちょうかい」が、迎撃ミサイルSM3の発射実験を行うため、海自佐世保基地を出港しました。SM3発射実験は「こんごう」についで2隻目となります。

 「ちょうかい」は07年9月19日に三菱長崎造船所に接岸、イージスシステムをベースライン5からベースライン7(フェイズ1)に変更し、BMD3.6戦闘システムを搭載する改造工事が施されました。08年5月7日・8日の夜間、P3C哨戒機を飛ばしてレーダー性能試験が行われました。その後、6月22日頃には長崎港を離れています。

 「ちょうかい」は、ハワイでSM3を搭載し、米軍施設から発射される標的ミサイルを大気圏外で迎撃する予定です。実施日はまだ公表されていません。

 米ディフェンス・インフォメーション・センターのホームページでは、この実験はJFTM-2という名称で、09米会計年度第1四半期(1QFY09)に実施とあります。つまり08年10月〜12月に行われる予定で、準中距離弾道ミサイル(射程800〜1600キロ)を大気圏外で完全に破壊するとなっています。

 実験費用は約62億6千万円。米軍の迎撃実験の一環であるのに日本に金を出させて、データを取り、開発を進めようとしています。

(2008年9月10日)