長崎県も全会一致で意見書採択 9月3日、長崎県議会は臨時議会を開き、「ヒューストンの冷却水漏洩に関する意見書」を全会一致で採択しました。 県議会の意見書は8月21日に採択された佐世保市議会の意見書を踏襲したもので、「漏れた量の問題ではなく、漏洩そのものが大きな問題」と指摘し、「原子力艦船の安全性、監視体制、防災体制の確立がなされないままでの原子力艦船の佐世保港入港は安易に容認できるものではない」と述べています。 そして国への要望として、(1)連絡・通報体制の厳正な遵守、(2)漏洩の原因究明及び再発防止・安全性の追求と速やかな公表、(3)佐世保港南部地区へのモニタリングポスト増設の早期実現、(4)原子力防災訓練への米軍の参加を求めること、に加え、(5)原潜の入出港通報の事前公表中止措置解除を米国に求めること、をあげています。 事故を起こした「ヒューストン」に限らず、原子力艦船の入港は安全確認が前提となることを県議会が全会一致で可決した意義は大きいものがあります。 (2008年9月5日) 米原子力潜水艦「ヒューストン」の冷却水漏洩に関する意見書 佐世保港に寄港した米原子力潜水艦「ヒューストン」が、2006年6月から2008年7月の約2年間にわたり、放射性物質を含む冷却水を漏洩していたことが確認され、外務省においては、漏洩した放射性物質の量は人体、海洋生物、環境を危険にさらすものではないと公表されたが、放射性物質の漏洩については、漏れた量の問題ではなく、漏洩そのものが大きな問題であり、県民に大きな不安を与えた大変憂慮すべき事態である。 さらに、外務省から寄港地である本県や佐世保市への伝達が遅滞したことは、国防に協力することを基本としている本県との信頼関係を損ないかねない間題であり大変遺憾である。 また、本県は被爆県であり、今回の放射性物質を含んだ冷却水の漏洩という事態は県民に対し、大きな不安を与えた。 本県議会としては、県民の安全・安心を考えたときに、原子力艦船の安全性、監視体制、防災体制の確立がなされないままでの原子力艦船の佐世保港入港は安易に容認できるものではない。 よって、国におかれては、放射性物質の漏洩という事態の重大性に鑑み、以下の事項を講じるよう強く要望する。 記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成20年9月3日 |
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