米揚陸艦デンヴァーが交代配備


ジュノー(右)と交代配備となったデンヴァー(中央)

 7月10日、米海軍佐世保基地で揚陸艦の交代式が行われました。これまで配備されていたドック型揚陸輸送艦ジュノー(オースティン級10番艦)に代わり、サンディエゴ基地のデンヴァー(同9番艦)が配備となりました。

 従来、米海軍は前方展開部隊の能力改善を図るために定期的に「船体交換」を行ってきました。当初、ジュノーは後継となる最新鋭のサン・アントニオ級の揚陸艦と交代するものとみられていました。しかし今回交代配備となるデンヴァーは就役後40年の老朽艦で、しかもジュノーよりも9ヶ月前に就役しています。

 報道によれば、デンヴァーは06年に「フルモデルチェンジ」(西日本新聞)し、近接防御システムや25ミリ機関砲などを改良するなど、武器や艦内設備を一新したといいます。いわば「延命工事」が施された揚陸艦です。

 オースティン級揚陸輸送艦は12隻が就役していましたが、この3年間で5隻が退役しました。ジュノーも年内には退役予定です。一方、後継となるサン・アントニオ級揚陸輸送艦は9隻の建造計画が進行していますが、今年8月末にようやく4隻目が就役となるペースです。

 デンヴァーは6月23日に佐世保に到着、一方のジュノーはタイでの共同演習コブラ・ゴールドを終えて6月26日に帰港しています。その後の2週間で「船体交換」作業を済ませ、これまでのジュノー乗組員は引き続きデンヴァー乗組員として佐世保に残ることになります。ジュノーは元デンヴァー乗組員を乗せて7月13日にサンディエゴに向けて「帰港」予定です。

(2008年7月11日)