高速ミサイル艇くまたか、大湊へ


崎辺の佐世保警備隊の桟橋に接岸中の高速ミサイル艇くまたか

 海自佐世保地方隊の高速ミサイル艇「くまたか」が、大湊地方隊(青森県)に配属替えとなり、6月2日に佐世保を離れました。同じく舞鶴地方隊から配置替えとなった「わかたか」とともに6月6日付で北海道・余市警備隊(大湊地方隊所属)の第1ミサイル艇隊に編入されました。

 海自のミサイル艇部隊は93年に余市警備隊に第1ミサイル艇隊(2隻態勢)として発足し、95年に3隻態勢となりました。現在、余市では長期にわたる岸壁改修工事が始まっていて、3隻のミサイル艇は4月14日に余市を離れ、定係港を大湊に変更しました。このうちミサイル艇1号と2号が耐用年数超過により6月6日付で除籍となり、替わって今回、2隻の高速ミサイル艇が編入されたものです。
 ミサイル艇3号を含めた第1ミサイル艇隊の3隻は、余市防備隊の岸壁改修工事が終わる11月ごろに大湊から余市に定係港を戻す予定です。
 またミサイル艇3号は95年建造で10年度までには除籍となるため、以降はミサイル艇隊すべてが高速ミサイル艇となります。

 高速ミサイル艇は99年3月の能登沖の「不審船事件」を受けて、当初の設計を変更して能力をアップさせたもので、これまでに6隻が建造されました。基準排水量は4倍と大型化し、護衛艦にも装備されている対艦ミサイル4発と76ミリ速射砲といった強力な攻撃能力が備わっています。建造は三菱下関造船所ですが試運転とミサイルの発射試験などで三菱長崎造船所に接岸しました。

●現在のミサイル艇隊の構成は以下のとおり。
 第1ミサイル艇隊(余市防備隊)
  ミサイル艇3号、わかたか、くまたか
 第2ミサイル艇隊(舞鶴警備隊)
  はやぶさ、うみたか
 第3ミサイル艇隊(佐世保警備隊)
  おおたか、しらたか

(2008年6月07日)