米軍佐世保基地に新たな高層住宅
4月30日、日米合同委員会は佐世保基地のドラゴンハイツ地区に高層の9階建て家族住宅を建設することを合意しました。この区域の住宅は、主に明治末期〜大正年間に建てられていたものを米軍に提供したもので、老朽化の激しいものです。中層1棟18戸、低層18棟24戸をすべて取り壊し、高層・低層の計88戸を建設する計画となっています。 9階建て住宅の戸数は68戸で、針尾住宅地区の高層住宅と同じ規模です。建設費は20億6000万円で「思いやり予算」の施設整備費から出されます。あわせて建設予定の低層住宅3棟20戸(2階建て;8・8・4戸)についてはまだ最終合意に至っていません。 すでにこの地区は、住宅の一部が建設中の西九州自動車道のインターチェンジにかかるということで、国土交通省の予算(道路特定財源)で11戸の代替住宅を提供しています。(土地も提供し、その造成工事も含めて総費用は28億円!)そのうえさらに88戸を建設、つまり差し引き57戸が増えることになります。これは二重三重に許しがたいものです。 建設中のインターチェンジは現在の「みなとインター」からわずか2・9キロ、佐世保基地のメインゲート前です。本来必要のない場所に、米軍の利便性をはかるためにつくられたと言わざるを得ません。 その結果、影響の出る米軍住宅を、かねてより米軍のマスタープランで計画していた場所に代替建設させました。もちろん土地も提供させたのです。名称もマスタープランで呼んでいた「フィドラーズ・グリーン」としました。11戸の代替住宅と土地提供は本来必要なかったものです。 加えてドラゴンハイツ地区を全面立て替えさせ、現状を大幅に上回る住宅を手に入れることになります。 なお、4月30日に合意されたのは次の10件で、08年度から実施することになります。
(2008年5月01日) |
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