佐世保でミサイル取得に310億円

 佐世保税関支署は2月22日付で08年1月分の貿易速報を公表しました。それによると1ヶ月の輸入総額としては過去最高の約710億5552万円(前年同月比6・8倍)を記録しています。

 同速報(補足説明資料)は、過去最高となったコメントとして「鉱物性燃料」をあげ、石炭が61億1357万円(同8・8%増)、液化天然ガスが102億525万円(同2・4倍)の計163億1800万円(同63・8%増)となったことを紹介しています。

 しかしこれは全輸入総額の23%に過ぎません。過去最高の輸入額に持ち上げたのは「特殊取扱品」で310億8518万円で全体の43・7%にあたります。その輸入国はアメリカ合衆国となっています。

 2月26日付の長崎新聞は、この「特殊取扱品」をミサイルだとして、「政府のミサイル防衛(MD)計画で、海上自衛隊のイージス艦こんごうに搭載した海上配備型迎撃ミサイル(SM3)とみられる」としています。

 しかしSM3は1発20億円といわれ、BMD改造イージス艦1隻あたり8発を購入するとみられています。それでも160億円で、310億円の半分でしかありません。おそらく残りの大半は従来用の「SM2」とみられます。
 04年度の防衛庁(当時)の随意契約の中に08年1月末を納期として「SM2」の取得が4件(数量の記載なし)あります。その合計金額は100億7615万円です。

(2008年2月27日)