佐世保米軍「すみ分け」3事業
08年度予算案に37億円余が計上


新岸壁建設工事。総事業費は200億円。

 12月24日、08年度予算案が閣議決定されました。佐世保市の「すみわけ事業」にかかわる防衛省予算には満額に近い37億3000万円が計上されています。内訳は次のとおり。

  • 佐世保港の新岸壁建設費   約 3億9000万円
  • LCAC新駐機場整備費   約26億2000万円
  • 佐世保弾薬補給所移設調査費 約 7億2000万円

 佐世保弾薬補給所(前畑弾薬庫)の機能を針尾弾薬庫に集約・強化する事業に伴う調査費に盛り込まれた7億2000万円は99年度から07年度までに予算化された約4億円の調査費の1・8倍にもなります。この調査は10年度までの3年にわたるもので、08年度は針尾弾薬庫に設置予定のトンネル式弾薬貯蔵施設の実物大模型を使った、安全性確保のための爆発実験費などにあてられます。

 またジュリエット・ベイスンを埋め立てて建造中の米軍専用岸壁にはフェンスなどの保安施設や消火設備など3億9000万円が盛り込まれています。

 「すみ分け」3事業は住民の基地撤去の願いを逆手にとって国民の税金で進められているもので、「沖縄の痛みの分散」を隠れみのにした在日米軍再編の先取りそのものです。


埋立工事も本格化したLCAC新駐機場建設現場