目に余るLCACの時間外運行


崎辺駐機場のLCAC(対岸の口木崎付近から)

 何度申し入れても全く改善されない。同じことの繰り返し。LCACの運行を「毎週火、木曜の午後1〜4時に限る」とした米海軍の内規が守られていない。沖縄における米軍の訓練などと基本的に同じ。おそらく米国内ではあり得ないこと。

 10月に入って米軍のLCACの時間外運行には目に余るものがありました。10月15日(月)〜19日(金)には連続5日間の運行が行われたのです。とくに19日はその日の午前9時頃に、午後からの運用を連絡してきました。

 佐世保市は11月7日に、佐世保基地に電話で改善を要求していました。基地側は「上層部に伝える」と答えたものの、11月11日(日)の午前7時前から午後1時過ぎまで、完全に内規に反した運行を行いました。
 当初の予定は10日(土)午後4時〜6時頃に2隻が駐機場から港外まで自走し、翌11日(日)午後1時〜5時頃にその2隻が港外から自走して駐機場に戻るというものでした。しかし10日になって基地側は同日の運行の中止と、11日の運用を午前7時〜8時頃に2隻が港外まで自走、午後1時〜5時頃にその2隻が自走して駐機場に戻ることを連絡してきました。

 米軍の運用内規違反はこれまで何回も行われてきました。目に余る運用については佐世保市が再三の厳守要請をしてきました。しばらくは運用ルールは守られますが、その後また違反を繰り返すようになります。明らかな「確信犯」です。
 佐世保市は1月と2月にそれぞれ3回、4月にも1回要請をおこなっています。それでも5月中旬には4日連続の運行がありました。
 長崎新聞報道では「LCACの時間外運用は今年に入って計58回に及ぶ。このうち4月から今月11日の間は39回で、昨年度(計38回)を上回るペースで増えている」としています。

 米軍は「LCACを使用可能な状態に保つ必要がある」ため内規違反となることもやむを得ないという立場です。その一方で、エンジンテストや港外往復の実施を通告しながら、当日になって「運用上の都合で中止」という連絡をするなど、明らかに米軍の都合が最優先されています。
 予定日の午後0時47分から運行を始めたり(中には0時59分というのもあった)、予定日の午後は使わずにあえて午前だけ行うといったこともありました。米軍はそもそも地域住民の声を意識しているのか、内規を守る気があるのか疑いたくなります。