佐世保米軍「すみ分け」事業
08年度予算に38億円を要求


LCAC新駐機場の建設工事。総事業費は150億円。

 8月31日、防衛施設庁は08年度予算の概算要求として3つの「すみ分け」事業に約38億を要求したことが明らかとなりしました。内訳は次のとおり。

  • 佐世保港の新岸壁建設費   約 4億0500万円
  • LCAC新駐機場整備費   約26億5900万円
  • 佐世保弾薬補給所移設調査費 約 7億4900万円

 佐世保弾薬補給所(前畑弾薬庫)の機能を針尾弾薬庫に集約・強化する日米基本合意を受けて約7億4900万円の要求の調査費が盛り込まれました。針尾弾薬庫に設置予定のトンネル式弾薬貯蔵施設の実物大模型を使った、安全性確保のための爆発実験費などにあてられるといいます。しかし漁協や移転先住民の理解は得られておらず、住民説会でも反対や危惧の念が多く出されています。

 「すみ分け」3事業は住民の基地撤去の願いを逆手にとって国民の税金で進められているもので、累計は新岸壁に188億円、LCAC新駐機場に156億円に達しようとしています。「沖縄の痛みの分散」を隠れみのにした在日米軍再編の先取りに他なりません。