伊藤市長への銃撃事件に断固抗議する

 銃撃されて亡くなった伊藤一長・長崎市長の葬儀が行なわれた4月19日の夕刻、市役所議会前広場で長崎県労連の呼びかけによる「伊藤長崎市長への銃撃テロを許さない追悼と抗議の緊急集会」が開かれ、約70人が集まりました。参加者には黒いリボンと白菊が配られ、「アメージング・グレース」の流れる中、テロを許さない決意を静かに表明する集会となりました。

 市の職員でもある県労連の川崎議長があいさつし、「行政をめぐるトラブルは多い。市長は職員の代わりにテロに遭ったともいえる。三度このような事件が起きないよう、全力をあげて市民が自由と民主主義を守っていかなければいけいない」と述べました。
 続いて自治体労組や平和団体、女性団体の代表がそれぞれテロを許さず、平和と自由・民主主義を守る決意を込めて追悼の言葉を述べました。

 「今回の事件は市職員にむけられた攻撃ともいえる。市民のいのちと暮らしを守るために、市民の立場に立った防波堤として労働組合ががんばらなくてはならない」(自治労連)
 「『市政の浮揚』を掲げて本島市長を破って当選した伊藤市長も、平和行政は推進せざるをえなかった。それが長崎の市長の使命であるという国内外の世論を私たちの運動はつくりあげてきた。一方で、伊藤市政は暮らしの問題など全体的には私たちと対立してきた。しかし、核兵器廃絶をめざすという一点では共同歩調をとることができた。そのことが長崎市民の核兵器廃絶の世論形成に大きな力となった」(ながさき平和委員会)。
 「二代の現職市長が銃撃される長崎は一体どんな町になっているのか。事件の背景に不気味さを感じる。本島市長が銃撃された日に毎年、市役所従業員組合は集いを開いてきた。この集いがあることで私たちはあの日を忘れない。市民一人ひとりが心から暴力を許さないという決意が必要。私たち自身が安心して生きていける街をつくっていくために、長崎に暴力はいらないという声を広げよう」(新日本婦人の会)。


ながさき平和委員会など県内18団体は4月18日午前、
長崎市役所で記者会見を行ない下記の共同声明を発表しました。

伊藤一長市長へのテロ銃撃事件に対する声明

 4月17日の晩に長崎市内の暴力団組員によって銃撃され、重体となっていた伊藤一長・長崎市長が18日未明に亡くなりました。

 心より哀悼の意を表します。

 同時に、民主主義を踏みにじる暴挙に断固抗議の意思を表明します。

 1990年1月にも本島等市長(当時)が右翼団体構成員によって銃撃されるという事件が起こされました。現職の長崎市長が二代続けて銃撃されたことに、私たちは大きな衝撃をうけています。いかなる理由があるにせよ、暴力で人命を奪うことがあってはなりません。

 このような事件の背景には、数や暴力で思い通りにさせるという風潮が強まっていることを指摘せざるを得ません。あらためて自由と民主主義の確立した社会を願うものです。

 伊藤一長市長は就任後、オランダ・ハーグの国際司法裁判所で「核兵器の使用は国際法違法」と証言、アメリカの未臨界核実験への抗議、8月9日の平和宣言では核兵器廃絶に背を向けるアメリカを名指しで批判するなど、被爆地の市長として大きな役割を果たしてきました。

 また核兵器廃絶の活動にも大きな理解を示し、原水爆禁止世界大会にも市長としてあいさつを行うなど、核兵器廃絶という一致点で私たちとも歩調を共にしてきました。

 私たちは伊藤一長市長のご冥福をお祈りすると共に、今後ともテロを許さず、自由と民主主義を守り、核兵器廃絶運動の前進に全力をあげる決意です。

2007年4月18日