「イージス艦こんごう」特別改造工事
三菱長崎造船所で「イージス艦こんごう」をミサイル防衛対応型にするための「特別改造工事」が進められています。 イージス艦はもともと米空母をソ連の戦闘機等から守るためにアメリカが開発したもの。大気圏外を飛行する弾道ミサイルの探知・迎撃などは想定されていませんでした。米海軍は既存のイージス艦をミサイル防衛に対応させるために、弾道ミサイルの監視・追跡能力及び迎撃能力を付加する改造工事を進めています。ただし、スパイラル開発方式をとっており、下記表にあるように、現段階ではとても実用になるしろものではありません。 海上自衛隊の保有する「こんごう」クラスのイージス艦は10年度までに弾道ミサイルを探知・追尾し、迎撃ミサイル(SM3)を発射できるようにイージスシステムとミサイル発射装置を改造することになっています。
改造工事ではイージスシステムをベースライン4(ちょうかいは5)からベースライン7(フェイズ1)に変更し、BMD3.6戦闘システムを搭載します。購入するSM3は各艦につき9発で、うち各1発は日米合同の発射テストに使われます。総費用は「こんごう」「ちょうかい」で各340億円、「みょうこう」「きりしま」で各247億円とみられています。 現在、米海軍の迎撃能力艦は巡洋艦3隻、駆逐艦3隻のみ。保有するSM3はわずか14発しかありません。監視・追尾能力艦は10隻です。計画では07年末までに迎撃駆逐艦を7隻に、SM3は21発に、監視・追尾艦を7隻追加する予定となっています。
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