米空母キティホーク寄港に抗議する!

 11月6日8時過ぎ、横須賀を母港とする米海軍空母キティホークが佐世保港に寄港しました。空母の佐世保寄港は、5月の原子力空母リンカーンに続き今年二隻目となります。随伴艦の弾道ミサイル迎撃能力を持つイージス巡洋艦シャイローと探査追尾能力を持つイージス駆逐艦ステザムも同時に入港するなど明らかに北朝鮮情勢もにらんだ作戦行動とみられます。9日に出港後、日本海で海上自衛隊との軍事演習をおこなう予定です。

 キティホークは佐世保港の中央の35番錨地に停泊、シャイローとステザムは立神港区に接岸しました。今回の入港にあたって米海軍は「安全上の理由から、入港の日時を含む艦の行動については話せない」としていました。5日になってようやく6日入港を発表しましたが、時間については最後まで公表しませんでした。50機もの戦闘機を抱え、トマホーク巡航ミサイルを搭載する2隻のイージス艦を随伴して安全を確保できないというのでしょうか? 明らかに、市民に知られることなく好きなときに自由に寄港できるよう着々と計画しているとしか思えません。

 佐世保原水協と平和委員会は、野崎町で抗議集会を開き、入港してくるキティホークに向かって、「空母キティホーク佐世保寄港反対」「核持込許さぬぞ」「空母の準母港化反対」などと抗議のシュプレヒコールをあげました。

 集会で山下千秋さん(佐世保原水協理事長)は「今回の入港は北朝鮮に圧力をかけるもの。国際社会がこぞって平和的・外交的努力で解決しようとしているときに、水を差すような軍事的行動はすべきではない。空母が一年のうちに二度も寄港することは異常なことだ。この背景には、アメリカは11隻保有する空母のうち6隻まで太平洋に展開させ、そのために佐世保を空母の準母港にしようという危険な計画がある。未来永劫に世界の人々を苦しめる戦争の基地を、わたしたちのふるさと佐世保に押し付けようとしている。もうこれ以上の基地増強を許さない市民の声をあげよう」と訴えました。

 海上自衛隊は9日から15日まで米軍との共同演習を実施することを発表しています。参加艦艇は約90隻、航空機約170機。米海軍からの参加は艦艇約10隻。


甲板には60機余りの戦闘機などを搭載


同時入港したステザム(左)とシャイロー(手前)