佐世保のイージス護衛艦3隻体制へ
2隻目の新型艦の配備決定


08年春に佐世保に配備されることが確定した2隻目の新型イージス護衛艦

 7月23日付の「長崎新聞」と「西日本新聞」は現在、三菱長崎造船所で建造中の2隻目の新型イージス護衛艦を佐世保に配備することを海上自衛隊が22日までに決定したと報道しました。すでに1隻目は舞鶴に、2隻目は佐世保にという報道はされていましたが、これが確定したことになります。

 これによって07年度から舞鶴はイージス護衛艦2隻体制、08年度から佐世保は3隻体制となります。横須賀は1隻のままです。

 現在の4隻の「こんごう型」は07年度から順次、弾道ミサイル対応型への改修工事が行なわれます。短・中距離弾道ミサイルを探査・補足・迎撃するイージスシステムと迎撃ミサイルSM−3の搭載が始まります。これに対して建造中の「あたご型」は構造としては弾道ミサイル防衛対応型ですが、実際にSM−3を搭載するかどうかは現時点では未だ決まっていません。

 北朝鮮のミサイル発射は日米の「ミサイル防衛」構想の推進に拍車をかけることになりました。長距離弾道ミサイル対応型の日米共同開発も進められるでしょう。その一方、この機に乗じて嘉手納基地へのPAC−3配備の前倒しを決定するなど、「ミサイル防衛」の本質もよく見えてきます。それは真っ先に米軍基地を守ること、日本を盾にして、最終的には米国を中国の弾道ミサイルから守ること、だから日本に集団自衛権の行使を求めていること、障害となっているのは憲法九条だということ、等々。

【関連資料】
あたご型イージス護衛艦