ながさき9条フェスタ2006春
憲法9条を守り 世界に広げよう


少年少女平和のつどい実行委員会が揚げた連凧
「One sky one world. 戦争の起こっている所に凧は揚がらない。平和な空に凧は揚がる。」

 憲法記念日の5月3日、好天に恵まれた水辺の森公園(長崎市)で「9条フェスタ・春」の催しが開催されました。

 「憲法9条を守り世界に広げよう」というフェスタ実行委員会の青いのぼりが立ち並ぶ会場周辺には、公募した川柳・短歌・絵手紙コーナー、平和のハタ(凧)づくり、憲法グッズや九条茶などの販売、高校生1万人署名コーナーなどの様々なブース、フリーマーケットが並びました。

 中央舞台では、地元ミュージシャンによる平和へのメッセージと演奏が次々と披露されました。司会は、地元テレビ局のアナウンサー平野さんとアシスタントは大学生のMさん。被爆者の合唱団ひまわり、人権や平和を訴える若いグループのうたごえは、青い芝生の上に集まった1,000人の参加者にも大きな感動とエネルギーを与えたようです。

 12時15分からは、水辺の森公園から市民会館まで歩く「9条を守ろう市民平和大行進」が始まりました。遠くは大村から、そして長与や市内の地域9条の会ものぼりや横断幕をつくっての参加です。行進では龍踊りやカラフルな横断幕とのぼり、歌声を響かせながら沿道の市民にはグッズ「戦争ほうき(放棄)」とチラシを配りました。若い人たちの反応もよく、パレードに参加する若者の姿もみられました。
 実行委員会の予想を大幅に上回る1,000人の参加で大成功のうちにパレードを終えました。

 パレードの到着した市民会館・文化ホールでは長崎県9条の会主催による「平和憲法をまもろう!講演会」が行われました。
 9条フェスタ実行委員会と県九条の会の連携による3つの行事の成功で、憲法9条を守ろう、の声を大きくアピールすることができ、共同の更なる広がりを実感した1日でした。


県九条の会 奥平康弘さん講演会
一点でつながる運動の広がりに確信を

 県九条の会の講演会には約1,000名が参加し、会場がいっぱいとなりました。九条の会よびかけ人の一人でもある奥平康弘・東大名誉教授が「長崎で問う日本社会の平和と自由」と題して講演を行いました。

 奥平さんは、改憲をめざす動きとあわせて、表現の自由を脅かす事例として、ビラ配りした人にたいする逮捕や拘留事件の多発、長崎で起こった原爆の「語り部」に、憲法9条やイラク派兵など意見の分かれることについては発言しないで欲しい、と求める問題などにたいする注意を喚起しました。
 そして「敵が攻めてきたらどうするか」という改憲派の仮想の議論に引きずり込まれないようにしよう、と改憲勢力を批判し、反撃をよびかけました。
 また、九条の会のよびかけ人としてこの運動にかかわり、「九条の会」がイデオロギー的結束でなく、「九条を守ろう」という一点だけでつながっており、全く考え方の違う人たちを糾合して広がっていることを「水脈にあたった」と表現し、運動の広がりへの確信と期待を述べました。

 続いて壇上では諫早から歩いてこの講演会に参加した児童たちと諫早九条の会の報告や上戸町病院九条の会の創意あふれる取り組みが紹介され、会場いっぱいの参加者は、運動の強化を誓い大きな拍手で応えていました。