平和憲法を守ろう!講演会

 11月27日、長崎県九条の会は長崎市立山町の県立長崎図書館講堂で「平和憲法を守ろう!講演会」を開き、地域・職場の九条の会などから130人が参加しました。核問題や安全保障の専門家でもある土山秀夫さん(元長崎大学長)と弁護士の中村尚達さん(元長崎県弁護士会会長)が講演しました。

 土山さんは「九条は寄らば大樹の陰なのか」というテーマで講演し、自民党の「新憲法草案」について、「先の侵略戦争への反省が抜け落ちており、国家に戦争をさせないとした現憲法の原理をなくすもの」と指摘しました。「米国の圧力に便乗する人の多くは、一方で愛国心をいいながら日米軍事同盟に憲法をひざまずかせようとしている」とのべました。そして「まともな世界に戻すため、全国に九条の会を毛細血管のように張り巡らせ、日本中で脈打つようにすることが大事だ」と訴えました。

 中村弁護士は、現行憲法第96条2項の憲法改正手続きは「(憲法改正が承認を経たときは)憲法と一体を成すものとして公布する」とあることを紹介し、「そもそも現憲法の基本原理(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)を否定する『改正』はできない」と指摘しました。そして「かつて日本国憲法は、戦争に苦しんだ人々から歓喜をもって迎えられた。改正は国民から沸き上がるようなエネルギーの高まりがあってこそなされるものだ」と、現在の改憲策動を批判しました。