佐世保米軍「すみ分け」事業に
06年度予算57億円余を計上


新岸壁の建設工事は進む。総事業費は200億円。

 9月2日、佐世保市で開かれた「佐世保問題現地連絡協議会」(福岡防衛施設局、長崎県、佐世保市、海自佐世保総監部で構成)で福岡防衛施設局は06年度予算の概算要求として3つの「すみ分け」事業に約57億3600万円を要求していることを報告しました。内訳は次のとおり。

* LCAC新駐機場整備費  約30億3300万円
* 佐世保港の新岸壁建設費  約26億3800万円
* 針尾島弾薬集積所の調査費 約   6500万円

 新岸壁については水道や電線などのライフラインを引くための共同溝設置工事費、針尾弾薬庫については、移転される前畑弾薬庫の調査費、針尾島周辺の船舶航跡調査費が充てられています。

 住民の基地撤去の願いを逆手にとり、「すみ分け」と称して米軍の使いやすい基地の建設が国民の税金を使って進められています。この3事業にはすでに今年度までに200億円が投入されています(新岸壁124億円、LCAC新駐機場72億円、針尾弾薬庫調査費3億円)。

 一方、これまで100億円と言われていたLCAC新駐機場建設費が1.5倍の150億円になることが判明しました。8月19日に佐世保市基地対策室が佐世保市議会特別委員会に提出した資料では「総工事費150億円、工期は平成16年度から概ね6年」という新たな数字がでています。理由を問いただされた原口優秀基地対策室長は「国からは、埋め立て費として約130億円、その他で20億円、合計150億と聞いている」と答えるにとどまっています。

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