ブッシュの対テロ戦争に加担した
イージス艦ちょうかい長崎寄港

 毎年、「海の日」にあわせて海上自衛隊は広報活動を展開しています。今年は「イージス護衛艦ちょうかい」を長崎港・松が枝埠頭に寄港させました。7月16日〜18日の午後には艦内の一般公開が行われ、17日と18日の午前には体験航海が行われました。

 佐世保基地配備の「ちょうかい」は04年11月26日から165日間、ブッシュの対テロ戦争に加担するためにインド洋に戦時派遣された最強の軍艦です。「ちょうかい」の長崎寄港は初めてのことです。

 艦内は撮影禁止で、そのことを繰り返しアナウンスしていました。甲板上ではラッパや笛で艦内生活の一部を紹介していました。

 艦内は冷房がよく効いていて、士官室、制御室、医務室、食堂などが公開されました。食堂には「わが国の平和と独立を守る」こと、「日本国憲法及び法令を遵守」するという「宣誓書」が掲げられていました。配布された「ちょうかい」のしおりには、インド洋へ戦時派遣されたこともミサイル防衛用に改造が行なわれることも一切ふれていません。甲板から見える三菱長崎造船所の第2船台ではミサイル防衛に対応できる新型イージス護衛艦の建造が急ピッチで進められています。

 医務室には通常、2名の看護師が乗船しているが、行動するときには医師が乗船すること、2つある医務室の一つは「戦時医務室」だという説明書きだけが、戦争参加をにおわせるものでした。


イージス艦の目となるフェーズド・アレイ・レーダー


54口径127mm速射砲;砲身は54×127mm


ヘリ甲板にあるMk-41VLS(ミサイル垂直発射システム)61セル


前部にある29セルのVLS。ミサイル防衛用のスタンダードミサイル3を発射できるように
今年度予算を使って、三菱長崎造船所で改造が予定されている