九州の陸自部隊がイラク派兵へ 6月9日、陸上自衛隊幕僚監部は「第7次復興支援群」約500人を第4師団(司令部・福岡県春日市)からイラクへ派兵することを正式発表しました。要員は大村、福岡、小倉、別府の各駐屯地から人選されるといいます。群長は大村の第16普通科連隊長が就任し、7月下旬の防衛庁長官による派遣命令を受けて日本を出発し、クウェートで約一週間の訓練を積んだ後、イラク入りする予定。またこれに先立って、九州を中心に編成された「第4次イラク復興業務支援隊」約100人が6月下旬に日本を出発し、7月上旬にもサマワ入りするといいます。支援群の派兵期間は約3ヶ月で、イギリス・オーストラリア軍に守られながら医療支援や公共施設の修復などの活動を行います。秋には熊本を中心とする第8師団で編成される第8次群と交代予定です。業務支援隊の派兵期間は約6カ月。 これに呼応して6月10日、大村市では大村東彼杵防衛協会が講演会を開催しました。第4次支援群長だった福田築氏(第20普通科連隊長)が「イラク人道復興支援活動を終えて」と題して講演しています。 一方、6月20日には「自衛隊のイラク派遣を考える大村市民ネットワーク」が発足します。ほんとうにイラク派遣が必要なのか、市民全体として考えようと、大村地区労、大村9条の会、宗教団体などが準備をしています。 この1年間、自衛隊が行なったのは5万4000トンの浄水・給水(2月5日以降停止)、施設補修50ヶ所(学校14、診療所7,道路・橋梁22、その他7)、医療支援150回といいます。1日1億円という派兵費用でこれだけのことしかできていません。 自衛隊は軍事作戦を行なうことに特化した軍隊で、その活動を外部の力を借りずに行なう自己完結型の組織です。けっして人道支援のプロではないのですから当然の結果といえるでしょう。武装した自衛隊は明らかに占領軍の一員であり、治安悪化の中でますます危険にさらされる可能性が高くなります。サマワに自衛隊がいるのは、自衛隊にとって安全と決められただけのことであって、本当の支援を必要としている地域は他にもたくさんあります。政府はODA支出も増額しだしましたが、高くつく自衛隊を撤退させ、武器を持たない別の支援方法を検討すべきです。 【関連記事】 |
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