米軍の長崎空港利用数
最少の103に激減

 2004年の米軍の民間空港利用数が国土交通省のまとめた資料から明らかとなりました。ながさき平和委員会が情報開示請求によって入手したもの。昨年、米軍の使用した民間空港は25空港、計587回で、最少となりました。

空港別米軍機着陸回数(2004年)
福岡 113 下地島 35 東京  6 函館  2 広島  1
長崎 103 仙台 31 新潟 5 八尾 2 高知 1
奄美 81 鹿児島 27 中標津 4 青森 2 花巻 1
名古屋 76 熊本 17 那覇 3 宮崎 2 対馬 1
高松 54 旭川 7 種子島 3 秋田 1 調布 1

 これまで長崎空港の利用は300回前後でしたが03年は3分の2の194回に激減。04年はさらに103にまで減少し、過去最低数を記録しました。そのため昨年は福岡空港が初めてトップとなっています。

 これまで米空軍は横田基地を拠点に、厚木、岩国、三沢、嘉手納、アンダーセン(グアム)、烏山(韓国)の6基地と長崎空港にC-9A患者輸送機ナイチンゲールを週2回、定期便として就航させていました。これが長崎空港を断トツ1位にのし上げていた理由です。ところが03年9月に横田空軍基地の第374空輸航空団/第30航空医療搬送隊が廃止され、所属していたナイチンゲールも退役となりました。これにともなって長崎空港の利用は3分の1にまで減少しました。

 一方、沖縄県の下地島空港は35回と、ここ10年では最多を記録しました。このところ下地島は米軍の東南アジアでの演習の中継拠点として「給油」目的に使用されています。空港建設にあたって沖縄県と国は「民間機以外の目的で使用しない」とする「屋良覚書」を調印していますが、米軍は日米地位協定を盾にして軍事利用をたびたび強行しています。最近は米軍再編の動きの中での実績づくりの感が強く、普天間基地の移転先、米軍と航空自衛隊の軍事拠点化が狙われています。

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