海自最大艦「おうみ」佐世保配備へ
米軍支援能力を大幅強化

 05年3月に「補給艦おうみ」が海自佐世保基地に配備となることが報道されました。

 現在、ユニバーサル造船舞鶴事業所で建造中の「おうみ」は全長221m,基準排水量13500トン。これは佐世保に配備されている「補給艦はまな」(8100トン)を大きくしのぎ、海上自衛隊最大の軍艦です。すでに同型艦の「ましゅう」が今年3月に舞鶴基地に配備となっています。なお「おうみ」配備によって、佐世保にもう1隻配備されている「補給艦さがみ」(5000トン)が退役となります。

 「おうみ」の補給用燃料は従来型の「はまな」などの約1.5倍、補給用の水は2倍以上を搭載でき、国連平和維持活動(PKO)や、「周辺事態」などで軍事活動を展開する米軍の兵站支援などに対応するために建造されたものです。

 しかも艦橋構造物やマストはステルス性を重視した外形になっているほか、補給艦としては初めて高性能20ミリ機関砲(CIWS)を装備しています。その他、艦内には45台のベッドを備えた病室があり、医務室、各種診療設備、集中治療室も設置されるといいます。

 海上自衛隊はすでに本土防衛の任務をかなぐり捨て、国際貢献の名の下に、米英軍隊への補給活動を展開しています。「ましゅう」「おうみ」の配備はその機能をいっそう強化するものです。