白亜の豪華客船
サファイア
プリンセス5月就航へ


5月の就航に向けて試運転にはいるサファイア・プリンセス(向島岸壁4月21日)

 4月17日、三菱長崎造船所香焼工場で修復・建造作業がおこなわれてきた豪華客船サファイア・プリンセス(旧ダイアモンド・プリンセス)が立神工場向島岸壁へ移動しました。全長290メートル、高さ54メートル、容量11万6千トンの世界最大級の客船です。

 2002年10月、向島岸壁で内装工事中に火災を起こし、船体の約4割を焼失しました。その後、もう1隻の姉妹船と名前を入れ替えました。5月末の就航に向けて試運転と内装工事が急ピッチで進められています。

 となりの飽の浦岸壁では新日本海・高速カーフェリー「はまなす」が艤装工事中です。全長224.5メートルとこれもかなり大きい船です。

 一方、建造・点検・修理のために接岸している護衛艦は一時の6隻から減ったものの4隻にのぼります。建造中の1隻を除いてすべてインド洋へ戦時派遣された戦闘艦です。

 大型客船と戦闘艦。三菱長崎造船所の光と影の部分がよく見えます。

 サファイア・プリンセスは11万6千トン。一方、「護衛艦さざなみ」は4,650トン。両者の「トン」は全く別物で、前者は容積を表す国際総トン数、後者は重さを表す排水トン。
 一般に商船では100立法フィート(約2.8m2)が1総トンで、おおむね甲板より下の容積を表します。国際航路の船舶にはさらに条約で定められた係数をかけ、国際総トン数といいます。
 これに対して軍艦は、人が入ると湯船からお湯があふれるように、軍艦が押しのけた海水の重さで表します。今年度予算に計上されている新型護衛艦は13,500トン。イタリア海軍の空母を上回る!。


長崎港の光と影(4月21日):写真をクリックすると拡大画像が見られます。