新聞報道によると、米海軍は佐世保基地に、強襲揚陸艦部隊に、巡航ミサイル「トマホーク」搭載のイージス艦などを加え、「遠征攻撃群」を新設する計画を進めているとのことです。さらに同マスコミは、米海軍第7艦隊のロバート・ウイラード司令官も、遠征攻撃群について、「米海軍の変革・再編(トランスフオーメイション)の一環だ」と配備計画を認めたと報道しています。
さらに、「新たに編成する遠征攻撃群(ESG)は、従来の強襲揚陸部隊にトマホーク搭載のイージスミサイル駆逐艦・巡洋艦、攻撃型原子力潜水艦など戦闘艦艇4席を加えて構成。」と説明しています。
今回報道された内容は、私たちがこの間懸念していた問題が現実化されようとしていることではないかと、憂慮せざるをえません。2001年国防報告の中に「海軍長官は、西太平洋における空母戦闘群のプレゼンスを強化し、さらに3隻ないし4隻の水上戦闘艦と誘導巡航ミサイル搭載原子力潜水艦の母港をその地域に設定する選択肢を探求する」という方針が盛り込まれていました。まさにその具体化そのものではないかと思われます。
さらにまた、米海軍は今年4月に「タンデム・トラスト03」という演習をおこなったが、その際、31MEU、強襲揚陸艦エセックスなど揚陸艦3隻と巡洋艦、ミサイル駆逐艦、駆逐艦、攻撃型原子力潜水艦で構成する「遠征攻撃群」を組織しています。これに対して「海軍の最新の革命的な概念を開発する役割を果たした」と第一水陸両用群も評価しています。(琉球新報インターネット)
こうしてみると今回のマスコミ報道は、自治体と佐世保市民にとってきわめて重大な意味をもつことになります。
第一に、先制攻撃戦略の拠点に組み込まれることになります。
第二に、佐世保米海軍基地の飛躍的大増強になります。
第三に、被爆県に、しかも日本で初の原子力艦艇の母港化を許すことになります。
さらに、米軍住宅の拡充を引き起こします。また岸壁の競合を強めます。これらは光武市長の進める「佐世保港のすみわけ」構想と真っ向からぶつかるものです。前畑は返還されずに米軍当初の計画通りに「米軍住宅」に変わりかねません。立神も返還ではなく新しい水上艦船の岸壁使用につながりかねません。
私たちは、もうこれ以上の米軍基地強化はゴメンという佐世保市民の願いに反する、「遠征攻撃群」佐世保新設配備計画にきっぱりと佐世保市長が反対されますように強く要望いたします。
要望事項
1、 当局として、「遠征攻撃群」新設配備計画の真相をつかむように努力されること。
2、 「遠征攻撃群」新設配備、とりわけ原子力潜水艦佐世保配備などきっぱり反対されること。