長崎港のど真ん中にイージス艦


イージス艦ちょうかい 建造費約1200億円
後ろは建造中の豪華客船ダイヤモンドプリンセス
(建造費400〜500億円)

 長崎はまもなく58回目の「原爆の日」を迎えます。
 そんな長崎の港のど真ん中の中央錨地に「イージス艦ちょうかい」が停泊しています。舳先は長崎駅や公共埠頭の方を向いています。出港する船舶に威圧感を与えているのは間違いないでしょう。
 長崎新聞では、8月5日〜6日に「ちょうかい」のレーダー試験のために対潜哨戒機P3Cが長崎市上空を6000メートルの高度で飛行することが報道されています。この試験と「ちょうかい」の中央錨地停泊は無関係ではないでしょう。
 このところ長崎の港には修理・点検で入港する護衛艦はありません。4月からは長期修理中の「ちょうかい」1隻だけです。8月に入ってから、ほぼ「定位置」となっていた立神岸壁をはなれ、中央のブイで泊まっています。立神岸壁には他の船舶がついていました。

 アメリカは大陸間弾道弾用の地上配備型迎撃ミサイル(GMD)、海上配備型迎撃ミサイル(SMD)を搭載するイージス艦、「地対空誘導弾パトリオット(PAC3)」などを04年から実戦配備すると表明しました。このミサイル防衛でも佐世保基地が大きく加担することになります。米軍が保有する2隻の弾道ミサイル追尾艦である、オブザベーション・アイランドとインビンシブルは佐世保を準母港として動き回っています。
 日本もこのシステムを導入する計画であり、今後、4隻のイージス艦にSMD用のイージス・システムへの更新が行われる予定です。佐世保にはすでに「こんごう」と「ちょうかい」が配備されていますが、さらに新型イージス艦が2隻建造され、07年春に1隻を佐世保に配備することが決まっています。また三菱長崎造船所は計4隻のイージス艦建造実績となり、修理・点検での役割も大きなものとなるでしょう。