2000年2月14日午前8時、核トマホーク搭載可能な最新鋭イージス艦ディケイター(9,033トン)が長崎港の松が枝埠頭に入港しました。多くの被爆者・市民の反対の声や県知事・長崎市長の回避要請を無視しての入港に、新ガイドラインに反対する県・地域連絡会は抗議集会を開きました。
このイージス艦は同時刻、西太平洋で軍事行動をしているという米原子力空母ジョン・ C・ステニスの随伴艦で、同じ随伴艦の原潜シャルロットは2月8日に佐世保に寄港しています。しかもこれまで長崎港への米艦の入港は曲がりなりにも「親善」を目的としたものでしたが、今回は公然と「通常目的」と言っています。つまり佐世保入港のように軍事目的の入港であり、民間の長崎港が事実上軍事基地として使われたということを意味します。また「通常目的」には修理も含まれ、イージス艦を3隻も建造した三菱長崎造船所での米軍艦修理への地ならしともいえるでしょう。
今回の入港では艦船から乗下船する際のタラップや台座、接岸時のクッションとなるブイなどが佐世保基地から米海軍のナンバープレートの付いた大型トラックで運ばれました。その敷設作業は長崎運送など4つの運送会社が行い、長崎給水が給水車を、長崎衛生公社が2台のし尿処理車を出しています。このような現実を多くの人に明らかにして、戦争法の具体化 ・発動を許さないたたかいを強めていく必要性を痛切に感じました。