核疑惑イージス艦が長崎入港

長崎港は「有事体制」

 2002年6月6日午前8時、長崎港に横須賀を母港とする米イージス艦カーティス・ウィルバーが入港し、松が枝埠頭に接岸しました。昨年12月末まで同じく横須賀を母港とする米空母キティホークとともにアフガニスタン攻撃に出動し、罪のないアフガニスタン国民を傷つけた軍艦です。とりわけ米軍有事体制のもとで核トマホークミサイルを搭載している疑いが濃厚です。

 伊藤一長・長崎市長は「被爆市民への理解がない」「近隣諸国に新たな緊張をもたらす」として「断じて受け入れることはできない」とコメントしていました。また金子原二郎・長崎県知事もメールマガジン(6月5日付)で外務省へ2度にわたって入港中止の申し入れを行ったことを明らかにしています。

 在福岡米領事館から原爆資料館の「入館手配」申し入れに対して市はこれを拒否。また市も県も艦長の表敬訪問を拒否しました。

 この日、長崎県労連と長崎県平和委員会のよびかけで入港抗議集会が開かれ、早朝から60名が参加しました。また長崎県平和労働センターに集まった人たちと合わせて120名が「核疑惑艦はアメリカへ帰れ」とシュプレヒコールをあげました。

 対岸の三菱造船所には同じくインド洋へ派兵された海自護衛艦「157さわぎり」が修理・点検のために入港しており、佐世保基地と長崎港の一体化を見せつけています。また米イージス艦とのデータリンクされている海自イージス艦「こんごう」の姿もあり、さながら長崎港で戦闘準備態勢を整えているかのようでした。


米軍の要請で県営駐車場は4日間休業となった!

 さらに県営松が枝駐車場は「都合により6日から10日まで休業」、埠頭も「立ち入り禁止」でロープが張られていました。米軍と国の要請に長崎県が「協力」したものです。今までこんなことはありませんでした。入港期間中の駐車場の閉鎖は市民生活に支障を来します。民間協力も進んでいました。なんと湘南ナンバーのトラックが横浜から接岸クッションを運んできています。昇降用のデッキは佐世保基地から。クレーン車も動員されています。佐世保基地は安保条約と日米地位協定によって提供されているものです。有事法制が通ったら協力の「要請」が、「義務」に変わり、立ち入り禁止のロープの中が米軍長崎基地になる姿をかいま見る思いです。

 カーティス・ウィルバーは3月下旬に佐世保配備の4隻の米揚陸艦などとともに米韓合同演習「フォールイーグル」に参加、その後4月12日〜16日に「休養」と称して鹿児島の谷山港に入港しています。今回も西太平洋での通常訓練後の「休養」とされています。いずれも「テロ警戒」のために一般公開はされませんでした。


接岸クッションを輸送してきた湘南ナンバーのトラック


昇降用のデッキは米軍佐世保基地から

動員された民間業者
銃口を市民に向けて出港