6月10日朝、被爆県民・市民の反対の中で入港を強行した核疑惑イージス艦カーティス・ウィルバーが長崎港を出港しました。長崎県労連・平和委員会のよびかけた「追い出し集会」には約60名が参加し、離岸する「二度と長崎に来るな!」「米艦はアメリカへ帰れ!」のシュプレヒコールを浴びせました。
銃口を市民に向ける米兵
埠頭には立ち入り禁止の柵の中にさらに緑のフェンスが張られ、イージス艦の甲板には防弾チョッキを着た乗組員がマシンガンの銃口を市民に向けていました。歓迎されざる「隣人」は県営駐車場を閉鎖させ、住民まで威圧していました。
9日早朝には、米兵が長崎市籠町の飲食店で日本人客と口論。店を立ち去る際に追いかけた店の従業員の顔を路上で十数回なぐって顔面打撲のけがを負わせた疑いて逮捕されるという事件まで起こしています。県知事は米軍に抗議し、長崎市長も「あってはならないこと」とコメントを出しました。
昇降用デッキを撤去する長崎運送のクレーン車
社名を隠す長崎運送のトラック
民間業者の協力で目に付いたのは長崎運送でした。巨大なクレーンで昇降用のデッキの設営・撤去が主な仕事のようでした。長崎運送の赤いトラックは社名をガムテープで覆い隠していました。いままでこんなことはありませんでした。米軍への協力を市民に知られたくないのでしょうか?もっとも従業員のヘルメットにはしっかりと社名がはいっていましたが(笑)。
今回の入港では有事法制のおそろしさがあらためて浮き彫りとなりました。と同時に米軍や日本政府は、国民の知らないうちに既成事実のように危険な動きを積み重ねていこうとしていることがはっきりとしました。