第10章 リベンジ・バレンタイン

「あみ、ちょっといいかにゃ?」
「どうしたの?」
「みぃ達、あみ達にいつか追い付けるかにゃ?クリスマスでもかなわなかったし、みぃもそこまで輝けるのかにゃ?せめて、ゆうきやれみのように、あみと一緒に輝けるようになるのかにゃ?」
「ならば試せば良いではないか」
 話に入ってきたのはあろまだった。
 あろまの提案はこうだった。クリスマスライブのルールでバレンタインライブをする。ただし、わたしはみぃ、さなえとチームを組む。
「でも、お姉ちゃんはプリパリに居るよ」
 と思ったら、なぜか姉から帰国予定のメールが届いた。
「汝とれみがダブル誕生日デュオライブをするという噂をファルルに伝えてやった」
「そんな噂、本人のわたしも初耳だけど」
「私がさっき言い出しただけだからね」
「れみ?」
 なんだかよく判らないけど、今月の企画はこうして決まった。

「クリスマスの時は、各チームが別の曲だったが、今回は我らの曲を課題曲とする」
 あろまが宣言する。バレンタインの楽曲はあろまとそふぃの異色のデュオだ。
 姉とゆうき、れみのチームが先攻、わたしとみぃ、さなえのチームが後攻だ。
「足引っ張ったらごめんなさいにゃ」
「みぃ、プリパラは好き?」
「もちろん」
「じゃ、大丈夫」

 結果は僅差でわたし達の勝ちだった。
「汝らも、立派にあみのチームメイトだったであろう」
 あろまが言う。
「だが真価はこれから。我らと共に全員でランウェイをするのである」
 このランウェイのいいねの数は、どちらのチームの結果をも遥かに凌駕していた。
「これで分かったかしら?小鳥ちゃん達。あなた達は優劣関係なく、完成したチームだって事」
 そふぃが締めくくった直後、レッドフラッシュが切れた。
「ぷしゅぅー」

 そうだ。わたし達はもう、かけがえのないチームになっていた。と、締めくくろうとした時だった。
「ところで、あみ」
「何?お姉ちゃん?」
「れみとのバースデーライブはしなくていいの?」

 あ、そうだった!
「やる!やるよね、れみ?」
 そんなわたしを見て、れみはくすっと笑った。


今回のプリチケ
   
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