第2章 水着に挑戦?

 その後もわたしはライブをしにプリパラに来ていた。今日のコーデは最近のお気に入りのさくらんぼ柄のワンピース。この服はかわいいだけじゃなく、トップスとボトムスが不揃いになることがないという利点が大きい。
 わたしはライブを終えてプリズムストーンショップへ向かった。そして、あるポスターに気づいた。

『きかんげんていライブ』

 なんと、キャンペーン中にライブをすると、水着をゲットできるらしい。ちょっと恥ずかしいけど、アイドルっぽいしやってみようかな。
 もらえる水着はワンピース、セパレートそれぞれに色の種類があり、ベストとホットパンツがセットになっている。
 単に水着だけじゃなく、リゾートっぽくてかわいいし、これなら着てみたいかも。よし。さっそくエントリーしよう。

 水着、水着♪
 わたしはウキウキしながらライブ会場へ向かう。どんなステージかな?

「あれ?」
 普段と同じステージだ。あ、そうか、通常にライブして水着をゲットするんだった。私は慌てて手持ちのコーデをスキャンした。
 とりあえず、1曲歌いきったら、お知らせチャイムが。いいねが一定数もらえたのでランクアップしたみたいだ。でもまだまだ研究生だけどね。
 早くデビューしたいなぁ…と考えていたら、ランクアップ特典で髪型、髪色、カラコンとかを選べるらしい。別にイメチェンしなくてもいいや、と思いつつよくみたらこむぎ色の肌というのがある。日焼けサロンみたいなものかな。せっかく水着着るんだし、これにチャレンジしてみることにした。
 と、選んだ瞬間に鏡の中のわたしは健康的に日焼けした体になった。
「なんか、あっけないなぁ・・・」
「システムでーす」
 このめが姉ぇさん、何を聞いてもこう答えるんだよね・・・

 さて、水着を選ぶ。選択肢の2択はセパレートとワンピース。せっかく日焼けもしたし、赤と白のボーダー柄がかわいいセパレートにしよう。
 あれ?サンダルはシューズ枠なのか。
「続けてお買い物しますか?」
 そうだね。サンダルもほしいし。

 続けて買い物をすると、サービスで一回ガチャを回せるとのこと。一回回してみると、ヘアアクセが入っていた。
「すっごーい、ラッキー♪」
 ヘアアクセ付けてる人は見かける割には、なかなかヘアアクセを入荷しないと思ったら、こうして手に入れるのか。

 さて、次に入荷したのはさっき選ばなかったワンピースとサンダルだった。このワンピもかわいいんだけど、今ほしいのはサンダル。ごめんね。次入荷したら必ず選ぶから。
 サンダルは見本では、さっき私の選んだ水着とセットになるものではなかったけど、この際あまり問題ではなさそう。

 いざ、水着フル装備でエントリーしようとすると見慣れない項目が。
「サイリウムチャレンジ…?」
 わたしが不思議そうに言うと、みれぃが教えてくれる。
「一定回数ライブをこなすと挑戦できる特別なライブぷり」
「挑戦って、超絶難易度のライブとか?よく、格闘ゲームとかだとむちゃくちゃ強い隠しラスボスが出てきたりするけど」
 以前、『飢狼伝説スペシャル』という昔の格闘ゲームをしていたら、最終ステージで、いきなり出てきた『龍虎の拳』という別ゲームの主人公に袋叩きにされたことがあったっけ。
「別にライブは普通のライブぷり。特に難しくなったりはしないぷり」
「それじゃ、普通に予定どおり水着ライブしてもいいんだよね。いきなり最初からサイリウムチェンジしたままとかじゃないよね」

 さて、いよいよドキドキの水着でのライブ。やっぱりちょっと恥ずかしいけど、もうやるしかない!

 イントロが流れる。ライブが始まった。
 始まってしまえば、あとは楽しくやるだけ。

 メイキングドラマが終わった。このあとはサイリウムチェンジだ。なんか、変わるのはもったいないなぁ…

 ライブを終えると、ショップにはホリックトリックというブランドのサイリウムコーデが並んでいる。ワンピとシューズ。
 最近、人気の出ているそふぃさんとお揃いの服だった。
 とりあえず、ワンピを選んでシューズを続けてお買い物とした。そして、ガチャを回す。これでセットのヘアアクセが…と思っていたけど…

「あれ?」

 出てきたのは熊のぬいぐるみ。そふぃさんのつけているミニハットじゃなかった。
「それはアゲアゲアイテムです。ライブを盛り上げるためのものですね」
 男性の店員さんが説明する。この人も赤い眼鏡をかけているな…

 残念ながら、ガチャアイテムはランダムみたいだった。

 ふと、思った。わたし、下見のつもりが、どっぷりハマってしまっているなぁ…


今回のプリチケ
 
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