第39章 思い出いっぱい作ろう -Day3・神戸-

「そういえば、あみって」
 とみが何かを思い出したようにあみに問いかける。
「どうしたの?」
「今日、思い出作りシリーズ最終日だけど、これまでの思い出もかなりあると思うけど、一番の思い出ってある?」
「うーん、そうだなぁ…色々あるけど初めてのプリマジとかとみの加入でチームを作ったこととかかなぁ」
「じゃ、ある意味一番最初のTシャツでのライブ、ファイナルライブの1曲目とかどうかな?」
「うん。いいと思う。でも、わたしがデビューした時はピンクのシャツに淡いブルーのスカートが初期コーデだったんだ」
「あ、そっか」
「でも、最初の頃は街角ランウェイで着た服が次回の初期コーデになってたから、次にその服を着たのは随分後だったな」
「そつか…じゃ、今から二人の初期コーデでデュオしよ!」
「いいよ。そのうちれみも来るだろうし」
 れみはモモカさんと結成したコラボユニット「ツインズ」で、ファイナルライブへのゲスト参加の依頼も兼ねてモモカさんと打ち合わせをしてから来る予定になっていた。

 あみ達が楽屋に戻ってくると、れみ達も到着した。
「お久しぶり」
 挨拶をしたのは
「ライム…さん?」
「ちょっとイメチェンしたけど、どうかな?」
「この前、お姉ちゃんたちを誘って一緒にライブした話をしたら、次は行きたいって言うから連れた来たよ」
 ライムさんはとみに
「モモカがれみさんとデュオするなら、我々もデュオしませんか」
「は、はい。喜んで…」
 とみは何となくドキドキしていた。「男の娘」のライムさんが男装コーデということは…どういう状態なんだろう?普通の男女ペアのデュオってことになる?
 とみは以前あみが試したミックスコーデを元にアレンジした女の子っぽい私服コーデを組んだ。
「私たちはれみの提案の色違いデュオでいいんだよね」
「はい」
「今日とこの前のライブの画像を加工したもの作ろうと思うんだけど」
「いいですね。出来たら見せてくださいね」
「さて、わたしは留守番かな」
 あみが言うと、
「では、またまたエスコートしましょうか?」
 フィーアさんが来てくれた。
「ありがとうございます!じゃ、フィーアさんのミックスに合わせると…えーと、うん、こんなミックスコーデはどうですかね?」
「色も合っていて綺麗ですね!それでお願いします」
 こうして、三組三様のデュオライブが行われたのだった。

 ライブを終え、三人が楽屋に戻ってきた。
「結構、思い出作り企画も三回合わせると、たくさんのプリマジスタたちとライブできたよね」
「だね。来てくれた人たちに感謝だね」
 そんな話をしていると
「まだだ。まだ終わらないでござるよ」
「れもんちゃん?」
 れもんがえいなさんを連れて現れた。
「えいな殿とデュオしていたら、昔、プリマジがソロライブのみだった頃、あみ殿に誘われて三人で写真を撮った時の話が出て」
「そういえば、そんなこともあったなぁ…」
「そこで、一緒にあみ殿の思い出作り企画に参加しようという話になったのでござるよ」
「確かに、えいなさんとはれもんちゃんと共演したいねって話から写真を撮ることになったし、このライブは思い出作りにぴったりかも」
「コーデはどうしますか?」
 あみは少し考えて、
「そうそう。昏睡のフレンドコーデ、最初に手に入れた方、まだ着てないんだけど、元々レディアントアビスのコーデだし、二人も持ってるよね?」
「色違いなら」
「拙者はどの色もあるでござるが、それならお二人とは別の色にするでござる」
「では、あの日の写真に込めた思いのライブ、いってみよう!」

 そして、そろそろ企画も終わりの時間が近づいてきた。
「最後は三人とも舞台に立ちたいね」
「ですね」
 そんな話をしていると、本日最後のゲストさんが楽屋に入ってきた。
「八重さん、初音さん、リーメルさんも!」
「思い出作りなら、ジョイントセッションをした私達も協力しますよ!」

 さっそく八重さんが質問する。
「あみさんが最初に手に入れたコーデは?」
「プリマジチェックピンクだったかな」
「じゃ、六人でプマチェライブですね!」
「おお!ナイスアイデア!」
 と、そこでリーメルさんが
「あれ?なんかエラーで入れない?」
「えーっ?」
「どうしよう…」
 リーメルさんは
「まぁ、五人でもできる曲だし、今回は見学で」
「残念だけど仕方ないか…」

 こうして、思い出作りイベントあみの初めてのコーデでの合わせライブをもって幕を閉じた。

「楽しかったね」
「これからどうします?夕食までに少し時間がありますが」
 れみの問いかけにあみは
「ちょっとジョーシン行きたい」
「家電が故障でもしたの?」
「いや、阪神日本一の優勝セールしてるから」
「日本シリーズは盛り上がりましたね」
「オリックスとの関西対決。どっちも応援したいと思ってたら3勝3敗で総得点も同点での最終戦だったもんね」
「私はついつい連覇より38年ぶりの阪神を応援しました」
「あたしは、オリックスも、1点差とかじゃなく、点差が開いたままセーブ王からいきなりホームランで一矢報いての敗戦だったから、なんとなくすっきりした気持ちで見てたな…」
「ジョ、ジョッジョ、ジョーシン♪」
 3人はさっきまでのライブの話題は夕食時の打ち上げに預けて、野球の話をしながらジョーシンへ行った。
「で、結局あみはおもちゃ売り場でガンプラを買うわけですね」
「うん。今回買うのはグフ!ザクとは違うのだよ、ザクとは」
「なんでまたグフ?」
「ほら、左手の指が銃になってるから左手だけ大きくてグローブみたいだし」
「一応、野球にこじつけてるわけですね」
「セール割引の上、阪神優勝ステッカーも付いててラッキー!完成したらステッカーと一緒に写真撮ろうっと」

 実はこのグフ、完成後にメイン武器のヒートロッドの持ち手パーツが付け替えの時に手元が狂って弾け飛び、家具の奥に入ったために、年末大掃除までメイン武器を持てなくなったのだが、それはまた別のお話である。


今回のフォト
                                
今回のデュオ・チームユニット

とみ&あみ


れみ&モモカさん


とみ&ライムさん


あみ&フィーアさん


えいなさん&あみ&れもん


あみ/れみ&初音さん/とみ&八重さん




参考:ツインズ画像

参考:グフ野球画像

参考:えいなさんとれもんと写真を撮ったエピソード


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