第8章 みんなで賑やかライブ(後編)

 あみ達は、ラーメン屋で募集をかけたまま、ランチタイムに突入した。
「お、高菜ご飯出てきた!れみ、そこの沢庵取って」
「はい」
 れみが目の前にあった沢庵の容器をあみに渡す。
「ここの沢庵、大きくておいしいですよね」
「そういえばエルザさん、ここのラーメン屋さんには時々来るんでしたっけ」
「ええ、二軒教えてもらったから、もう一軒にも行きますが」
「どっちのお店のチャーシュー麺もおいしいんですよね」
「さて、募集にリアクションはあるかな」
 あみはスマホを見る。
「よつは☆★♪さんから返事来てる!あうるちゃんパートの空きはありますかって」
「そもそも誰がどこをやるかとか決めてなかったですね」
 クレアさんが指摘する。
「確かに。じゃ、よつは☆★♪さんはあうるちゃんのパートでお願いしますと返事しておこう」

 ラーメン屋でのランチを終えた一同は集合場所に指定したフレンドパークの一角に向かう。
「あと一人、来なかったらどうする?」
「五人版だとあうるちゃんのパートがないからそれもできないですね」
 そんな話をしながら集合場所に到着した。
 たまたまその場にいたプリマジスタは二人。片方は見たことある気がするけどあみの知り合いではない。もう一人はきりさんだった。
 あみがきりさんに話しかける。
「きりさん、良かったらこれから六人曲で賑やかライブやろうって話してたんですけど、良かったら一緒にどうですか?」
「私はフォーチュンスター合わせしたくて誰かいないかと探しているところなのですが…」
「それなら、わたしもれみも持ってるから、その話に乗ります!」
「それなら、私もそちらのライブにも参加させてもらいましょうか」
 これで決まった。
 そこへ現れたのは…
「あれ…あうるちゃん…じゃない?」
「へへへ、あうるちゃんの姉妹みたいですか?」
 あうるのコスプレをしたよつは☆★♪さんだった。
「よつは☆★♪さん、いろいろな事に挑戦する人だとは思ってたけど、気合の入り方が違う…」
 あみもさすがに驚いた。
「ならば、私はあまね様のパッションエトワールのブルーがあるのであまね様パートをやりましょう」
 とエルザさん。
「あみさんがハートケープブルーならみるきちゃんパート。とすれば私は漆黒の明星氏のパートになりますか」
 とクレアさんがあみが手にしたコーデカードを見ながら言う。
「コーデはどうします?」
「あ、レディアントアビスのコーデ持ってないな…ちょっと考えますね。」
「ということは、私はひな先輩ポジションですね。ビビッドスターではないエンジェルアイスコーデですけど」
 と、きりさん。
「大丈夫です。私、センターなので気合入れてベルサイユガーデンホワイト用意したけど、まつりちゃんパートだってこと考えてなかったですし」
 れみがフォローを入れる。
「で、クレアさんはコーデどうします?」
「賑やかライブでしたら、先ほど゛のにぱさんを見習って、エレメンツコーデにしましょう。実はたまたま手に入れたオリジナルのものがあるんです」
 クレアさんもスマイルエレメンツコーデを入手していた。
「では、決まりですね」

「さすがに六人だと華やかさが違いますね」
「またやりたいですね」
「でも、エルザさんは東京に帰っちゃいますよね」
「今日はここで泊まるので明日はまだいますが、そろそろチェックインの時間です」
「じゃ、私もそろそろ行きますね。今日は楽しかったです」
「おつかれさま!」
 エルザさんとクレアさんは帰っていった。

「さて、次はきりさんのフォーチュンスター合わせですね」
「私はオレンジを持ってるんですけど」
「わたしはパープルがあるし、れみはノーマルがあるから、色違いデュオ二回にします?」
 そんな話をしていると、
「あの、あみさん、れみさん。ちょっと話が聞こえたのですが、私、レッド持ってます」
 近くにいたプリマジスタが声をかけてきた。
「えっと…あれ?ごめんなさい、どちら様でしたっけ?」
 知り合いのはずなのに珍しく思い出せない。
「やすなです。そういえば、前にお会いした時はイメチェン前でしたね」
 髪型も髪色も違うけど、よく見れば面影がある。
「うーむ、こうなったら、ブルーを持ってる人捜したくなりますね」
「ブルーはイベント配布だからハードル高いかも…」
 と、そこに魔法陣が現れてみゃむが出てきた。
「話はきいたぞ。それなら心当たりがあるんだぞ」
「そうなの、みゃむちゃん?」
「お前ら、この前の日曜、テレビ見たか?」
「え?イギリスのエリザベス女王様のお葬式?あれ日曜だったっけ?」
 あみのリアクションにみゃむが返す。
「そっちじゃないんだぞ。ていうか、それはちょっと前の月曜日だぞ」
「あ、敬老の日で休みなんだったっけ」
「先週の日曜だぞ」
「あ、トッププリマジスタのドキュメンタリーアニメ!もちろん見たよ!」
「あの番組でこのみゃむ様の役をやった声優のミムラちゃんがフォーチュンスターブルーを持っているんだぞ」
「えっと、そんな有名に声優の方なら忙しいだろうし、そもそも…」
「このみゃむ様は番組の打ち合わせで何度も会ってるから問題ないぞ!マナマナ!」
 みゃむがカードに魔法を込めると、魔法陣からミムラちゃんが飛び出してきた。
「?」
 ミムラちゃんは呆気に取られてキョトンとしている。みゃむが大雑把に事情を説明する。
「お忙しいところをすみません…」
 あみ達は平謝りだったが、
「ちょうど、今オフで、プリマジしたいなって思ってたところなので、やりましょう」
 なんと、ミムラちゃんが参加をしてくれることになったのだった!

「よし、気合入れていこう!」
 あみ達もプリマジに向かう街角ファッションランウェイでお気に入りの服に着替えて進む。
「よし、始めるよ!3150、最高のプリマジ!」

 解散後。みんなを見送ったあみとれみ。
「なんか、今回はすごく豪華なメンバーだったね」
「確かに。でも、なんとなくですけど、最後に私たちだけのシンプルなプリマジもやって帰りたい気分です」
「実は、わたしも」
 二人はさっき着替えたお気に入りの私服のまま、プリマジ会場へ走って行った。
「どちらが早いか競争しますか」
「負けないよ!」
 なぜか、二人は全力疾走しているのに、疲れを全然感じず走り続けるのだった


今回のフォト
              
今回のデュオ・チームユニット

れみ&よつは☆★♪さん/あみ&きりさん/クレアさん&にじのエルザさん


あみ/やすなさん&れみ/ミムラちゃん&きりさん


あみ&れみ


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