第10章 年越〜新挑戦

「はぁ、あっという間に年末かぁ…」
 クリスマスから大会と、何かと忙しいうちに年末になってしまった。
「そういえば、正月に使いそうな和装コーデって出てないな」
 あみはプリチャンでは年末に和装ライブして、正月に配信していた。
「じゃ、どうしよう」
 あみはコーデを並べて考えていた。
「ムーンライトコーデ、赤も白もあるから、これで一人紅白歌合戦でもしようかな」

 あみは一人紅白歌合戦とは別に、れみやゆうきに忘年会か新年会どうするかも聞いていた。
「私のバイト先、蔓延防止中は会食禁止だそうです」
「ごめん、あたし、まだワクチン二回目打ってない」
 相変わらず、コロナウイルス流行のせいでかつての仲間と会うのも無理そうだ。
「おのれオミクロン株!」
 あみはため息だけでなく、最近流行りだしたコロナウイルスの新株に悪態をつくのだった。

 あみは暇になった正月、どうするか考えつつ、結局プリマジに来た、と、ポチ袋が3つ置いてあり、好きなものを一つ貰えるようだ。
「タントちゃんの絵柄にしようかな」
 開けるとワッチャが加算されるようだ。
「なんで、みゃむ様のを選ばないんだぞ?もっとワッチャが入ってかもしれないんだぞ」
 一緒にいたみゃむが不満そうに言う。
「じゃ、次はみゃむちゃんの絵柄を選ぶね」
 しかし、次の回にはみゃむの絵柄のものは無かったのだった。
 いずれにしても、ワッチャで上がるランクはカンストしていたから、あまり意味はないのだが。
 ライブは二回とも正月にオレンジ系のミックスコーデだったのだが、フォトを見るとローアングルで、目つきも何となく「何スカートの中覗いてるのよ」とジト目で見ているような感じになり、リベンジしたためのセレクトだった。

「新年だし、何か新しい事でも始めたいな」
 あみが考えながら公園のモニターでプリマジ中継を見ていると、まつりたちが揃いも揃ってドレッシーピアノコーデでステージに出ていた。
「色違いでお揃いライブとかしたいな…」
 あみはプリマジを終えて出てきたまつりたちに声をかけた。
「みんな、明けましておめでとう!」
「あ、あみ殿!あけおめでござる」
「今年もよろしくね!」
「今年もいいプリマジ出来そうじゃん」
 そこであみが提案する。
「今日、みんなドレッシーピアノコーデ持ってるから、お揃いで新年の記念写真撮りませんか?」
「拙者がプリマジスタの皆さんと一緒に写真…」
 れもんの口から出かけたエクトプラズムをきゃろんが慌てて押し込む。
「面白そうだけど、いいのかな?」
「楽しんだ者勝ちじゃん!やって見よう」
 そんなわけで、新たなチャレンジとして集合写真をやってみたのだった。

 数日後。あみがプリマジを終えて控室に戻る。
「ゲットしたガードはこれだ!」
 みゃむが一枚ずつ渡してくれるコーデのプリマジカードをあみはコーデブックに入れてブックを閉じた。
「並んだコーデのカードをアルバムみたいに見るのもいいけど、マイフォトをアルバムにするのもいいかな」
「新年の新たなチャレンジ、いいんじゃないか」
 みゃむも賛成してくれる。
 そんな話をしていると、モニターでライブをしていたプリマジスタが控室に入ってきた。
「あれ?」
 その子はあみを見て、
「この前、ドレッシーピアノ画像上げてた人?」
「はい。あみっていいます。見てくれてありがとうございます」
「私はえいな。私もれもんちゃんと共演したいなぁ…」
「れもんなら30分後にプリマジ予約してるんだぞ。もうすぐ来るはずなんだぞ」
 みゃむが情報をくれる。
「じゃ、一緒にれもんちゃんにお願いしに行こうか!」

 こうして、あみの今年のチャレンジが始まったのだった。


今回のフォト
               

今回のゲストさん

えいなさん


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