第5章 特別〜挑戦
あみはコーデの中から先日にぱさんが着ていたコーデを選んだ。
「確かに、中がデニムの着こなしもいいなぁ。靴とかは適当に合わせれば…」
そして、ライブ後、ふと思い出した。
「そういえば、これの色違いがついた雑誌があったような…」
あみは本屋に寄ってみたのだが…
「ありゃ、もう次の号が出てる…あ、でもこれ、別のコーデが載ってるみたい」
あみが雑誌を買って帰り、ざっと目を通してから、テレビをつけた瞬間、電話が入った。
「れみ?」
れみは一緒にプリチャン世界に飛ばされた相棒ではあるものの、こちらの世界では5年前に引っ越し、やや疎遠になっていた。
「久しぶりですね、あみ」
「どうしたの?」
「この前、ぐおごごご、ってコメント付きで消しゴム人形の画像送ってきましたよね?」
「うん」
「私、この場面をこの前見た長い夢で見た気がするんです」
確かに、れみがキン肉マンの漫画でこの場面を読んだのは向こうの世界なので、知らないはずだった。
あみはれみに訊いてみた。
「れみ、その夢って、わたしと異世界へ行って、ゆみやまみって子達とライブ配信したりしたりした?」
「なぜ判ったんですか?」
「わたし達、別の歴史では本当に異世界に三年間いたみたいなんだ。どうも、魔法の影響で、わたしにはその記憶もあるみたい」
「私にもその記憶があるんでしょうね」
「多分ね」
あみは話ながら、なにげにテレビの方を見た。
ちょうどテレビではバラエティー番組が流れていて、馬耳を付けた女の子たちが全力疾走で競走して、レース後にみんなでステージで歌うという番組だった。
あみはその大勢でのステージを見て、れみ達と一緒にライブしたのが懐かしくなった。
「みんなでライブ、楽しかったね」
「もう、昔の話ですけどね」
「わたし、最近プリマジでライブしてるんだ」
「ふーん。そうなんですね。配信があったら見てみますね」
れみはもう、ステージの世界からは引退してしまっている。あみは結局ソロで続けることになる。
さて、翌日。あみは雑誌の付録コードを持って特設会場に向かった。大きな看板が出ていたので、会場はすぐ分かった。
あみはコードを使ってエントリーした。
最初は普段のステージと変わらない気がしたが、コーデメイツたちがギンガムジャンパーの色違いを次々と持ってくる。
そして、フィナーレの階段にはコラボした雑誌のロゴが出る演出もある。
そして、一回のステージでフルコーデが揃った。
こうなれば、これを着てこの特設ステージをやりたくなってくる。
あみは手に入れたコーデで特設ステージを楽しんだのだった。
数日後。めちゃマジ注目コーデで買ったギンガムジャンパーピンクや、まつり達の私服の色違いがあるので、あみはそれらを着たくてプリマジに来た。
そこで見慣れない看板を見つけた。
「フルーツパフェもりもり?」
なぜか全く持っていないフルーツパフェコーデのパープルがラインナップに期間限定で入るようだ。
あみはさっそくチャレンジしたが、コーデメイツ達が持ってくるのは普通のラインナップのものばかりだった。
それでも、何度も挑むうちに、私服のお揃いカラー、プチパール、ヒップホップ、ストリートライン、レースヒーロー、ハートバルーンオレンジ、ブリマジチェックオレンジと、次々とコーデが揃い、それらを着て更にチャレンジしているうちに、アクセとシューズが出た。
そして、コーデメイツが次に持ってきたのは、
「あっ、トップス!」
と思ったら通常カラーだった。
しかし、気が付けば、通常カラーがいつの間にかフルコーデ揃っていた。
あみはさっそくそれを着て、後でマイルームフォトを見ると…
「げっ!せっかくのフルーツの飾りが全く写らない角度だ…」
そのため、あみはもう一度、同じコーデでステージに立つことになったのだった。
今回のフォト
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