第44章 久しぶりに賑やかライブ三昧
「ねえ、これ見て」
あみが見たのはあみ達の昨日のライブ配信だ。
休憩室でお茶していたメンバーは画面の前に集まる。
「あっ、これってガッチャモールの公式アカウントがいいねくれてる!」
「全員クーポンのコーデで新曲ライブしたけど、まだ新コーデ揃ってないからクーポンが役に立ったってコメントしたけど…」
「公式さんが見てくれると励みになるね」
「そういえば、前にGoToイートライブに申請請負やってる行政書士事務所公式さんがいいねくれたり、旅先で一瞬前を通った楽器屋さんがいいねくれたこともあったっけ」
「意外な人が見てくれたりするもんですね」
そんなことがあり、翌日。
「意外な人が見てくれるよう、色々やらなくちゃね」
あみは一人で配信スタジオに来た。そこで、たまたま一度タイムラインで見かけたコを見つけた。
「あの、もしかしてずいぶん前に、このはさんのところにゲストで出てた人ですか?」
「ああ、出たことある…というか、その後うちのグループは解散して、今はこのはさんのチームのサブやってるんですが」
「そうなんですね。わたしはあみ。このはさんのチームとはよくセッションライブさせてもらってるんですよ」
「ああ、どこかで見た気がすると思えば。私はみお★」
「あ、噂をすれば、このはさん!」
「いや、私が待ち合わせしてたんですが」
「あ、そうか。そうですよね!ははは…」
「あみさん、みお★とも知り合いだったんですか?」
「いえ、今初めて会ったんですけど、せっかくだし、三人でライブしますか?」
「いいですよ。やりましょう。全員手持ちのコーデだから統一感はないかもしれませんが」
「もともとウチはコーデテーマ無しの賑やかライブが多いから問題ないですよ」
こうして、このはさん、みお★さんとライブした後で…
「賑やかライブ、久しぶりにやりたいな…と思ったけど、知らないコしかいない」
この日は人は多いものの、不思議と知り合いがいなかった。
「そうだ!」
あみは思い出した。
淡路や静岡で、飛び入りエキストラ募集ライブをしたことがあった。
「すみませーん。今からわたし、ライブやりますので、一緒にやりたい人はステージにどうぞ!」
意外と人は集まるもので、エキストラさん達とライブができた。
「またいつか、良かったらゲストになってくださいねー!」
そして、その教訓から、あみは次の休みに賑やかライブ募集をかけた。
「エキストラさんから参加してくれるコがいたりして…」
いなかった。
しかし最終的に応じてくれたのは、さやめろさん、シュヤラさん、くれあさん、いろはさん、しののさんの五人。全員思い思いのコーデで集合した。
「おかげさまで、最大人数の六人で賑やかライブができます!」
こうして、賑やかライブをこなして、あみは、
「よし。この前のあんなさんじゃないけど、スッキリしたら、今度の大会にしっかり臨めそうだな」
そう。近日中に、ついにクイーンズグランプリが開催されるのだ。
今回のライブシーン
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